シリアル番号が裏付け。
アマゾンのジェフ・ベゾスCEOの、宇宙とロケットへの愛と夢が、大きな成果を結びました。海に沈んでいたアポロ11号の第5エンジン発見です。ベゾス氏は今月19日、3月に大西洋から引き上げたロケットがアポロ11号のものだったことが正式に確認できたと発表しました。
3月のロケット発見当時、それがアポロ11号だという見当は付いていたものの、それを裏付けるはっきりした根拠がない状態でした。ロケットは43年間でかなり腐食が進んだ状態で、それがアポロ11号だと示す証拠を見つけるのは簡単ではないと思われました。
が、その後ロケット保存チームが引き上げた残骸をブラックライトで根気よく調査したところ、エンジンの推力室のひとつに黒く「2044」と謄写されているのを発見できました。2044とはエンジンを作ったロケットダイン社が付けたシリアル番号で、NASAがアポロ11号の第5F-1エンジンに付けたシリアル番号「6044」に対応するものだったんです。
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さらに調査を続けた結果、シリアル番号「2044」が推力室の底部に刻印されているのも発見されました。
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これで、「ベゾス氏らが発見したロケットはアポロ11号だった」と晴れて確定できました。ベゾス氏がこれを発表したのは、彼がブログで書いているように、奇しくもアポロ11号に登場したニール・アームストロングが人類初の月面着陸に成功してから44年となる前日のことでした。記念日が二重になる、素晴らしい発見になりましたね。
[Bezos Expeditions via NASA]
Peter Ha(原文/miho)
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