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0.9Lエンジンでも充分! 新型パンダの想像以上の走りっぷりにフィアットの底力を見た!

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昨年「一番良かったなぁ」と心底思えたのはフォルクスワーゲンのup!でした。日本のA、Bセグメント級コンパクトカーは、コストと燃費低減にばかり躍起になっているような印象で、スイフトとスプラッシュのスズキ勢をのぞくと、少なくてもドライバビリティの面で感心させられたり、楽しませてくれたりモデルは個人的には見当たりません。

6月からデリバリーされているフィアット・パンダは、up!と同じAセグメントに属し、フィアット500とプラットフォームやパワートレーン、サスペンションなどを共有している兄弟車です。

いまやフィアットを代表する875cc直列2気筒の「ツインエア」エンジンと、「デュアロジック」と呼ぶシングルクラッチ式5速シーケンシャルトランスミッションの組み合わせもフィアット500と同じで、up!も同じく「ASG」と呼ぶシングルクラッチ式2ペダル5MTを採用しています。

パンダのエンジンをかけると、アイドリング時、そして低速域ではパタパタパタという乾いた音が伝わってきますが、ある程度車速が乗ってくればあまり気になりませんし、毎日乗っていれば人間が自然に備えているバッファー機能で慣れる範囲内。しかも、アイドリングストップ付きですから、ややブルンという始動時の音と振動は大きめでも止まってしまえば、そんなの関係ないわけです。

想像以上によかったのが、フィアット500と同じ2300mmのホイールベースながら60kg重いせいか安定感のある乗り心地で、500やup!でも気になるピッチングはよく抑えられています。

500よりも60kg増の1070kgという車両重量となると、わずか0.9Lの2気筒には荷が重そうに思えますが、それがどうして高速道路の制限速度+30%くらいまでなら難なく走らせます。

課題はシングルクラッチかなと思っていましたが、以前の「セレスピード」よりも変速マナーはかなり改善していますし、シフトアップ時の失速感というかつんのめる感覚はかなり薄まっています。

最高出力85ps/5500rpmは、例えばヴィッツ1.3Lの95ps/6000rpmには10ps及びませんが、145Nm/1900rpmの最大トルクは、121Nm/4000rpmというヴィッツを超え、日産自慢のエコスーパースーパーチャージャー付き1.2Lの142Nm/4400rpmをも若干上回ります。

しかも、最大トルク発生値が低いぶん、粘りのある加速を披露してくれるわけです。フィアット500やup!と比べると、重量があり重心高も高いパンダは、up!のような路面にへばりつくようなロードホールディングはないにしても、やや大きめのロールを許しながらよく粘る足といえますし、高速走行時の直進安定性は両車よりも上に感じました。

パッケージングや価格に関しては次回に譲りますが、新型パンダは走りの面ではフィアットの底力を実感させてくれる出来映えになっています。

■3代目フィアット・パンダがデビュー!価格は208万円
http://clicccar.com/2013/05/11/219445/

(塚田勝弘)


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