オランダ、ベルギーという強豪相手にアウェーの地で互角以上に渡り合い、それまでの停滞ムードを払拭した日本代表。
しかし、W杯での対戦相手も決まり、大会本番モードに突入しようとしている今、あらためて考え直してみたい。ブラジルでの快進撃を果たすため、ザッケローニ監督がチームに加えるべき選手がまだいるのではないか、と。
専門誌編集者のA氏が言う。
「現在の日本には、試合終盤でどうしてもゴールを奪いたいとき、攻撃にアクセントを加えられるスーパーサブがいません。ここはぜひ自分で仕掛けられるアタッカーを入れておきたいところです」
確かにW杯ともなれば、0―1で負けるとグループリーグ敗退が決まるとか、あと1点取れば決勝トーナメントに進出といった状況が出てくるもの。そうした場面でゴールに直結する働きをしてくれそうな新戦力とは誰なのか? サッカージャーナリストの後藤健生氏が語る。
「ザッケローニ監督に選ばれる可能性が一番高いのは、齋藤学(横浜FM)でしょう。負傷のため参加を辞退しましたが、11月の欧州遠征メンバーにも選出されていたぐらいですから。試合の残り時間15分あたりに出てきて、彼得意のドリブルで突っかけられたりしたら、敵DFはいやがるはず」
さらに、意外な名前が挙がった。
「小川慶治朗(神戸)なんかも面白いかもしれません。なんでもできる万能選手なんですが、特にドリブルのコース取りがうまくて、ぐいぐいゴール前に入っていけるのがいい」(後藤氏)
そうしたドリブラータイプと並んで、在京民放テレビ局スポーツディレクターのB氏は、スピードスターの必要性を指摘する。
「本当なら、永井謙佑(名古屋)や宮市亮(アーセナル)の縦への突破力は、ザックジャパンの大きな武器になり得るはずなんです。どの国を相手にしても速さでぶち抜ける、日本では数少ないプレーヤーですからね。しかし両者とも所属チームでの出場機会に恵まれていないので、選出の目はほぼないかも……」
一方で、相変わらず簡単に失点を許す守備陣のテコ入れも急務。
「C組での相手を考えれば、闘莉王(名古屋)や中澤佑二(横浜FM)のような、ヘディングが強く、確実に敵のFWを止められるセンターバックをひとりは加えておきたいところ。ただ、ザッケローニは今のDF陣で十分だと考えているらしく、そうした選手がピックアップされることはないでしょうね」(後藤氏)
となると、GKの補強か?
「正GKの川島永嗣は、あまりにポカが多い。総合的な安定感では、今でも楢崎正剛(名古屋)が日本一だと評価するメディア関係者は少なくありません。ただ楢崎は、代表からの引退宣言をしていますから……」(A氏)
だんだんベテラン勢の名前が多くなってきたが、“おっさん”といえば、忘れてはならない大物がいる。
「11月の欧州遠征では、後半から攻撃的MFの遠藤保仁を投入して、アタックのスイッチを入れる作戦がうまくはまりました。こうした中盤のオプションをさらに充実させるとなると、今や国内組、海外組含めて日本最高のMFである中村俊輔(横浜FM)を、ぜひとも代表復帰させたいところです。連戦のW杯では、相手を見ながら守備的MFとの組み合わせを変えることもできるし、あるいは45分ずつ俊輔と遠藤を使えるとしたら、これはもう最高の贅沢ですよ」(後藤氏)
「中村憲剛と大久保嘉人(ともに川崎F)のホットラインをふたりセットで呼ぶのも、検討すべき案ではないでしょうか。かつて代表の常連だった憲剛は、ザックのサッカーを熟知している。そして今季J1得点王の大久保は、前回W杯の経験もある上、C大阪時代の先輩として香川真司、清武弘嗣、柿谷曜一朗にはっきりモノが言えるお目付け役としても、貴重な存在なんです」(B氏)
ザックさーん、とりあえず候補合宿だけでもいいから、こうした選手たちにチャンスを与えてみてくれませんか!
(写真/益田佑一) 【関連記事】
・W杯グループリーグ、日本のアドバンテージは「ブラジルの気候」
・セルジオ越後の一蹴両断! 第335回「グループリーグ突破の可能性は40パーセント! 香川をスーパーサブに!」
・セルジオ越後の一蹴両断! 第334回「ようやくロシア脱出! ACミラン本田の爆発に期待したい!」
・サッカー記者のブラジル訪問記「遠い、高い、悪い。でも、また行きたいのがブラジル」
・話題の日系ブラジル3世ガールズユニット・リンダ3世「夢はブラジルW杯の会場で歌うこと!」
しかし、W杯での対戦相手も決まり、大会本番モードに突入しようとしている今、あらためて考え直してみたい。ブラジルでの快進撃を果たすため、ザッケローニ監督がチームに加えるべき選手がまだいるのではないか、と。
専門誌編集者のA氏が言う。
「現在の日本には、試合終盤でどうしてもゴールを奪いたいとき、攻撃にアクセントを加えられるスーパーサブがいません。ここはぜひ自分で仕掛けられるアタッカーを入れておきたいところです」
確かにW杯ともなれば、0―1で負けるとグループリーグ敗退が決まるとか、あと1点取れば決勝トーナメントに進出といった状況が出てくるもの。そうした場面でゴールに直結する働きをしてくれそうな新戦力とは誰なのか? サッカージャーナリストの後藤健生氏が語る。
「ザッケローニ監督に選ばれる可能性が一番高いのは、齋藤学(横浜FM)でしょう。負傷のため参加を辞退しましたが、11月の欧州遠征メンバーにも選出されていたぐらいですから。試合の残り時間15分あたりに出てきて、彼得意のドリブルで突っかけられたりしたら、敵DFはいやがるはず」
さらに、意外な名前が挙がった。
「小川慶治朗(神戸)なんかも面白いかもしれません。なんでもできる万能選手なんですが、特にドリブルのコース取りがうまくて、ぐいぐいゴール前に入っていけるのがいい」(後藤氏)
そうしたドリブラータイプと並んで、在京民放テレビ局スポーツディレクターのB氏は、スピードスターの必要性を指摘する。
「本当なら、永井謙佑(名古屋)や宮市亮(アーセナル)の縦への突破力は、ザックジャパンの大きな武器になり得るはずなんです。どの国を相手にしても速さでぶち抜ける、日本では数少ないプレーヤーですからね。しかし両者とも所属チームでの出場機会に恵まれていないので、選出の目はほぼないかも……」
一方で、相変わらず簡単に失点を許す守備陣のテコ入れも急務。
「C組での相手を考えれば、闘莉王(名古屋)や中澤佑二(横浜FM)のような、ヘディングが強く、確実に敵のFWを止められるセンターバックをひとりは加えておきたいところ。ただ、ザッケローニは今のDF陣で十分だと考えているらしく、そうした選手がピックアップされることはないでしょうね」(後藤氏)
となると、GKの補強か?
「正GKの川島永嗣は、あまりにポカが多い。総合的な安定感では、今でも楢崎正剛(名古屋)が日本一だと評価するメディア関係者は少なくありません。ただ楢崎は、代表からの引退宣言をしていますから……」(A氏)
だんだんベテラン勢の名前が多くなってきたが、“おっさん”といえば、忘れてはならない大物がいる。
「11月の欧州遠征では、後半から攻撃的MFの遠藤保仁を投入して、アタックのスイッチを入れる作戦がうまくはまりました。こうした中盤のオプションをさらに充実させるとなると、今や国内組、海外組含めて日本最高のMFである中村俊輔(横浜FM)を、ぜひとも代表復帰させたいところです。連戦のW杯では、相手を見ながら守備的MFとの組み合わせを変えることもできるし、あるいは45分ずつ俊輔と遠藤を使えるとしたら、これはもう最高の贅沢ですよ」(後藤氏)
「中村憲剛と大久保嘉人(ともに川崎F)のホットラインをふたりセットで呼ぶのも、検討すべき案ではないでしょうか。かつて代表の常連だった憲剛は、ザックのサッカーを熟知している。そして今季J1得点王の大久保は、前回W杯の経験もある上、C大阪時代の先輩として香川真司、清武弘嗣、柿谷曜一朗にはっきりモノが言えるお目付け役としても、貴重な存在なんです」(B氏)
ザックさーん、とりあえず候補合宿だけでもいいから、こうした選手たちにチャンスを与えてみてくれませんか!
(写真/益田佑一) 【関連記事】
・W杯グループリーグ、日本のアドバンテージは「ブラジルの気候」
・セルジオ越後の一蹴両断! 第335回「グループリーグ突破の可能性は40パーセント! 香川をスーパーサブに!」
・セルジオ越後の一蹴両断! 第334回「ようやくロシア脱出! ACミラン本田の爆発に期待したい!」
・サッカー記者のブラジル訪問記「遠い、高い、悪い。でも、また行きたいのがブラジル」
・話題の日系ブラジル3世ガールズユニット・リンダ3世「夢はブラジルW杯の会場で歌うこと!」