デフレ経済による節約志向、そして2011年から続く節電ブームに乗って、急激に市場が拡大中の“ジェネリック家電”。安いのに便利、楽しい……。そんなえりすぐりの製品を勝手に表彰しちゃいました!
■日本経済を救うのはジェネリック家電だ!
「ケシカラ~ン! ケシカラン、ケシカラン、ケシカラ~ン!」
大手家電量販店の前で“ひとりデモ”を敢行しているのは、毎度おなじみ激安家電ジャーナリストの、じつはた☆くんだ氏。さては、来年4月からの消費税増税に怒っているんですね。決まっちゃったものは仕方ないですよ。
「確かに増税はケシカランですが、それよりケシカランのは、われわれが大切に育てている“ジェネリック家電”という日本の宝を、粗悪なB級家電と混同するヤツらがいることです。振り返ってみれば、週プレ&じつはた☆くんだのコンビこそが、ジェネリック家電の名づけ親。元祖ジェネリック家電推進提唱者の義務として、正しい認識を全国民に伝えねばなりません。ケシカラ~ン!!」
すごい剣幕……。確かに、じつはた氏が2011年6月、ジェネリック家電業界の雄・山善を“ローテク家電のイチロー、家電業界のユニクロ”と持ち上げたときには、ここまで市場が広がるとは誰も思っていなかったでしょうね。
「暗雲立ち込める日本経済に風穴を開けるのは、デフレ経済と節電・節約ブームを追い風にできるジェネリック家電しかない! かつては“三種の神器”としてテレビ、冷蔵庫、洗濯機が消費を牽引しましたが、今の時代、高級家電がいきなりバカ売れするなんてことは考えられません。まず手の届くジェネリック家電を買って、『やっぱり家電は便利だな、楽しいな』と実感してもらわねば、大きな消費は帰ってこないのです。
そのためには、粗悪なB級家電と優良なジェネリック家電をきっちり区別し、消費者の皆さんにいい買い物をしてもらう必要がある。そして何より、素晴らしいジェネリック家電製品と、それを生み出したメーカーに最大限の称賛を贈ることが大切なのです!」
***
じつはた氏と週プレの珍しく(?)マトモな良心が発端となった草の根運動に、水面下で家電専門誌、モノ系雑誌、経済誌、さらに新聞、シンクタンクなどが続々と賛同。今年10月、ついに週プレ編集部を代表幹事として「ジェネリック家電推進委員会」が発足した。本特集は、われわれ消費者を大いに楽しませてくれた優秀なジェネリック家電製品を表彰する初の賞レースである。
まずは、本委員会が規定するジェネリック家電の定義について。家電に先行して完全に市民権を獲得したジェネリック医薬品が人気なのは、大手製薬会社の医薬品と同等の効能を持ちながら、価格が激安という点にある。ジェネリック家電製品も、大手家電メーカーのナショナルブランド(以下、NB)製品と同等の性能を持ちながら、価格が抑えられている製品ということになる。
ジェネリック家電の安さの理由には、いくつかのパターンがある。
(1)超大手メーカー製品ではないがゆえに、ブランド名という“看板代”がかからず、その分、価格を抑えた製品。
(2)基本的な性能・機能に絞って不必要なコストを省き、シンプル化で価格を抑えた製品。
(3)特注部品の多い最先端技術を使わず、大量生産されている定番部品を多用して価格を抑えた製品。
逆に言えば、いくら激安でも、このいずれにも当てはまらない製品は「安かろう、悪かろう」の可能性が高い。理由なき安さはB級家電の証なのだ。
また、こうした王道のジェネリック家電に加え、本委員会では楽しさや便利さをとことん追求した“ユニーク家電”や“一芸家電”にも敬意を表してジェネリック家電の称号を与えることとする。便利、格安、楽しい―この3要素こそ、家電を買う上で欠かせないものだからだ。
■生活家電部門、ノミネートは6製品!
では、始めましょう! 第1回ジェネリック家電製品大賞!! 各賞の発表、およびコメントは委員会を代表して、じつはた氏が行ないます。まずは、「生活家電部門」のノミネート製品です。
「最初の製品は、今年の夏も多くの国民がお世話になりました。節電ニッポンの推進役、山善『扇風機 YLT-AK30』! 羽径30cmのリビング標準扇、首振り機能、丈夫な強中弱の3段階切り替えボタン、3時間タイマー、高さ調整機能と、シンプルながら基本性能が充実。それでいて市場価格は最安1480円! 年間27万台という圧倒的な販売実績がすべてを物語っています。今や日本の夏の風物詩はプロ野球、発泡酒、山善の扇風機です!」
おお~っ、これは文句なしでしょう!
「続いて、ダイキンのエアコン『S22PTES-W』! NBのハイエンド機『うるさら7』で省エネ大賞を受賞したダイキンですが、市場最安価格3万6000円のこのローエンド機に次世代冷媒の『R32』を投入した心意気を私たちは評価します。日本の住環境で最も需要の多い6畳モデルに注がれた環境と消費者への思いやり。ありがとう、ぴちょんくん!」
この価格帯に新技術を投入とは、まさに大盤振る舞い!
「どんどんいきます。アイリスオーヤマ『マルチクッカーEMG-240』! 鍋に焼き肉、焼きそば、蒸し餃子までカバーする“おひとりさまの必需品”。便利でオシャレ、女子にも大人気と、いわば調理家電界のiPhone。2980円という市場最安価格もジェネリックの名にふさわしい!」
スマホ並みの便利さとコンパクトさ。一度使ったら手放せない!
「調理家電では、タイガーの炊飯器『tacook JAJ-A550』もノミネートされました。幅21・9×奥行27・3×高さ19・1cmのミニマムサイズながら、クッキングプレート&内鍋の組み合わせで、ご飯とおかずを同時調理という離れ業! 炊飯器内の水蒸気を利用して調理するという発想が素晴らしく、時短調理ブームの火つけ役となりました。スクエアボディのデザインもレディー・ガガのような存在感。市場価格は最安で7500円! 私のオススメはロコモコ丼です(笑)」
自炊が苦手な独身男も、これなら調理できそうな気がします。まさにイノベーション!
「コイズミのヘアドライヤー『BACK STAGE KHD-1386』も逸品です。大風量&低温風の髪に優しい設計で、08年から売れ続けるベスト&ロングセラーモデル。市場最安価格2441円ながら、1万円を超えるパナソニックのNB製品『ナノケア』シリーズとの性能差はほんのわずか。
日本シリーズで死闘を演じた楽天と巨人の差くらいのものです。コイズミにないのは『ナノイー』という田中マー君のような絶対的知名度のあるエースだけ。こんなおトクな買い物はない!」
名実ともに日本一目前、コスパ抜群のドライヤー界の強豪!
「生活家電部門の最後を飾るのは、山善『カジュアルこたつHFL-600』! 薄型ヒーターに、収納に便利な折りたたみ脚部付き。1時間当たり電気代4.4円という超省エネ。これで市場最安価格6506円! 夏もテーブルとして使える生活力は、いわば半沢直樹の妻を演じた良妻賢母の上戸彩!」
一台二役、しかも電気代も倍返しだっ!
いずれ劣らぬノミネート製品が出そろいました。いったい、どれが生活家電部門賞を受賞するのでありましょうか?
(一瞬の静寂)
「発表します。生活家電部門賞は4製品! 山善『扇風機 YLT-AK30』、アイリスオーヤマ『マルチクッカーEMG-240』、コイズミ『BACK STAGE KHD-1386』、山善『カジュアルこたつ HFL-600』!!!」
スゴイ顔ぶれです! 4品まとめて買っても最安1万4000円前後!! パチパチパチ~。
■個性派ぞろいのAV家電部門
続いて「AV家電部門賞」です。誌面の都合で、こちらは一気に受賞製品を発表いたします!
「まずはドン・キホーテ『情熱価格 7型液晶付きDVDシステムNW-1205』! CDやラジオに加え、DVDも見られる夢のオールインワンモデルが店頭価格9950円! すべての人に“ミニマムプライベートシアター”を提供してくれました。しかも乾電池駆動が可能で、レジャーに防災に……と使い方は無限です」
さすがドンペン君、僕らの欲しいモノをよく知ってます!
「続いて、オリオンの液晶テレビ『DNL24-31B2』! 多くの大手メーカーがテレビ製造から撤退するなか、孤軍奮闘する福井県の誇りです。LEDバックライト搭載の24インチ液晶に、3波チューナー内蔵。スリムベゼル採用でデザインも秀逸。USBハードディスク録画にも対応。この性能で、1インチ当たり1000円を切る市場最安価格2万3270円。この企業努力を正当に評価しなければバチが当たります!」
福井県はメガネだけじゃない! オリオンさん、ありがとう!!
「最後はジェネリック家電業界の風雲児、TMYのHDD(ハードデイスクドライブ)レコーダー『VERINI HDR-ZS232E』です! 3波チューナー付きながらコンパクトサイズに収まり、市場価格も驚きの最安1万3980円! 操作性にはややクセがあるものの、USB接続で外付けHDDが6台まで使える“実質無限録画機”のワクワク感は別格です。残念ながら現在はほぼ出回っていませんが、運よくディスカウントショップなどで見つけたら、迷わず2台ゲットしておくべきですね(笑)」
以上、AV家電部門3製品の各社さま、おめでとうございます!
パチパチパチ。
それでは、いよいよ大賞の発表をお願いします。ダラララァ~~~(ドラムロールの音)、ドン!
(一瞬の静寂)
「発表します。第1回ジェネリック家電製品大賞は……山善『扇風機YLT-AK30』です! その理由は圧倒的なコストパフォーマンスの高さ、そして圧倒的な販売台数。多くの消費者に深い満足を与えたことは疑う余地もありません。その企業努力に脱帽です!」
中継のカメラを大阪に移します。株式会社山善の皆さ~ん、おめでとうございま~す!!
「わが社の扇風機を大変な賞に選んでいただき、本当に本当にありがとうございます! 社員一同、心から喜んでおります!! 地道に長い間、コツコツと作り続けてきて、こんなふうにスポットライトを当ててもらえるとは……感激です」(山善・家庭機器事業部大阪営業部・入部康久部長)
ただ今、週プレ編集部よりトロフィが到着しました! 歓声が上がっていま~す! 最前線で扇風機とこたつを販売する営業部は、まるで結婚式と出産が重なったような大祝賀ムードです。扇風機とこたつが生活家電部門賞、そして扇風機で大賞。あらためてご感想はいかがでしょう?
「ありがとうございます(泣)。『夏といえば、扇風機の山善。冬といえば、こたつの山善』と思っていただけるように、これからも頑張ります。でも、扇風機とこたつ以外にもまだまだたくさん商品がありますので、ぜひそちらもチェックを……(笑)」(入部部長)
以上、喜びに包まれた山善本社からでした~。
さて、じつはたさん。今回の賞レースを振り返って、いかがでしょうか。
「本当に激戦でした……。『マルチクッカーEMG-240』で生活家電部門賞を受賞したアイリスオーヤマも、実はほかにも候補製品が多数ありました。さすがの層の厚さです。また、薄氷の差でノミネートを逃したドウシシャのパネルヒーター『MOD-PH1301』や、ユピテルのポータブルドライブナビ『YPL514si』、CCPの自動掃除機ロボット『LAQULITO CZ-860』を推す声も多かった。
群雄割拠、猛者ぞろいのジェネリック家電戦国時代の到来は、消費者にとっては喜ばしい限りです。審査員一同、率直に言って感動しています。できれば……(涙をこらえる)、できれば、すべてのジェネリック家電製品にトロフィを贈りたかった……くうぅっ(号泣)」
パチパチパチパチ!!
さあ、皆さん、今すぐ家電量販店に直行し、ジェネリック家電製品を買いましょう。次の大賞を決めるのは、皆さんの清き一品購入です。それでは、また来年! レッツ・ジェネリ~ック!
(取材・文・撮影/近兼拓史) 【関連記事】
・栄えある「第1回ジェネリック家電製品大賞」は、山善の扇風機『YLT‐AK30』!
・潜入密着! “ジェネリック家電”はこうしてできる
・男もハマる! 最新ユニーク「調理家電」の世界
・今すぐ欲しい! 空気清浄機の選び方
・シャープの液晶技術が流出してサムスンに飲み込まれる?
■日本経済を救うのはジェネリック家電だ!
「ケシカラ~ン! ケシカラン、ケシカラン、ケシカラ~ン!」
大手家電量販店の前で“ひとりデモ”を敢行しているのは、毎度おなじみ激安家電ジャーナリストの、じつはた☆くんだ氏。さては、来年4月からの消費税増税に怒っているんですね。決まっちゃったものは仕方ないですよ。
「確かに増税はケシカランですが、それよりケシカランのは、われわれが大切に育てている“ジェネリック家電”という日本の宝を、粗悪なB級家電と混同するヤツらがいることです。振り返ってみれば、週プレ&じつはた☆くんだのコンビこそが、ジェネリック家電の名づけ親。元祖ジェネリック家電推進提唱者の義務として、正しい認識を全国民に伝えねばなりません。ケシカラ~ン!!」
すごい剣幕……。確かに、じつはた氏が2011年6月、ジェネリック家電業界の雄・山善を“ローテク家電のイチロー、家電業界のユニクロ”と持ち上げたときには、ここまで市場が広がるとは誰も思っていなかったでしょうね。
「暗雲立ち込める日本経済に風穴を開けるのは、デフレ経済と節電・節約ブームを追い風にできるジェネリック家電しかない! かつては“三種の神器”としてテレビ、冷蔵庫、洗濯機が消費を牽引しましたが、今の時代、高級家電がいきなりバカ売れするなんてことは考えられません。まず手の届くジェネリック家電を買って、『やっぱり家電は便利だな、楽しいな』と実感してもらわねば、大きな消費は帰ってこないのです。
そのためには、粗悪なB級家電と優良なジェネリック家電をきっちり区別し、消費者の皆さんにいい買い物をしてもらう必要がある。そして何より、素晴らしいジェネリック家電製品と、それを生み出したメーカーに最大限の称賛を贈ることが大切なのです!」
***
じつはた氏と週プレの珍しく(?)マトモな良心が発端となった草の根運動に、水面下で家電専門誌、モノ系雑誌、経済誌、さらに新聞、シンクタンクなどが続々と賛同。今年10月、ついに週プレ編集部を代表幹事として「ジェネリック家電推進委員会」が発足した。本特集は、われわれ消費者を大いに楽しませてくれた優秀なジェネリック家電製品を表彰する初の賞レースである。
まずは、本委員会が規定するジェネリック家電の定義について。家電に先行して完全に市民権を獲得したジェネリック医薬品が人気なのは、大手製薬会社の医薬品と同等の効能を持ちながら、価格が激安という点にある。ジェネリック家電製品も、大手家電メーカーのナショナルブランド(以下、NB)製品と同等の性能を持ちながら、価格が抑えられている製品ということになる。
ジェネリック家電の安さの理由には、いくつかのパターンがある。
(1)超大手メーカー製品ではないがゆえに、ブランド名という“看板代”がかからず、その分、価格を抑えた製品。
(2)基本的な性能・機能に絞って不必要なコストを省き、シンプル化で価格を抑えた製品。
(3)特注部品の多い最先端技術を使わず、大量生産されている定番部品を多用して価格を抑えた製品。
逆に言えば、いくら激安でも、このいずれにも当てはまらない製品は「安かろう、悪かろう」の可能性が高い。理由なき安さはB級家電の証なのだ。
また、こうした王道のジェネリック家電に加え、本委員会では楽しさや便利さをとことん追求した“ユニーク家電”や“一芸家電”にも敬意を表してジェネリック家電の称号を与えることとする。便利、格安、楽しい―この3要素こそ、家電を買う上で欠かせないものだからだ。
■生活家電部門、ノミネートは6製品!
では、始めましょう! 第1回ジェネリック家電製品大賞!! 各賞の発表、およびコメントは委員会を代表して、じつはた氏が行ないます。まずは、「生活家電部門」のノミネート製品です。
「最初の製品は、今年の夏も多くの国民がお世話になりました。節電ニッポンの推進役、山善『扇風機 YLT-AK30』! 羽径30cmのリビング標準扇、首振り機能、丈夫な強中弱の3段階切り替えボタン、3時間タイマー、高さ調整機能と、シンプルながら基本性能が充実。それでいて市場価格は最安1480円! 年間27万台という圧倒的な販売実績がすべてを物語っています。今や日本の夏の風物詩はプロ野球、発泡酒、山善の扇風機です!」
おお~っ、これは文句なしでしょう!
「続いて、ダイキンのエアコン『S22PTES-W』! NBのハイエンド機『うるさら7』で省エネ大賞を受賞したダイキンですが、市場最安価格3万6000円のこのローエンド機に次世代冷媒の『R32』を投入した心意気を私たちは評価します。日本の住環境で最も需要の多い6畳モデルに注がれた環境と消費者への思いやり。ありがとう、ぴちょんくん!」
この価格帯に新技術を投入とは、まさに大盤振る舞い!
「どんどんいきます。アイリスオーヤマ『マルチクッカーEMG-240』! 鍋に焼き肉、焼きそば、蒸し餃子までカバーする“おひとりさまの必需品”。便利でオシャレ、女子にも大人気と、いわば調理家電界のiPhone。2980円という市場最安価格もジェネリックの名にふさわしい!」
スマホ並みの便利さとコンパクトさ。一度使ったら手放せない!
「調理家電では、タイガーの炊飯器『tacook JAJ-A550』もノミネートされました。幅21・9×奥行27・3×高さ19・1cmのミニマムサイズながら、クッキングプレート&内鍋の組み合わせで、ご飯とおかずを同時調理という離れ業! 炊飯器内の水蒸気を利用して調理するという発想が素晴らしく、時短調理ブームの火つけ役となりました。スクエアボディのデザインもレディー・ガガのような存在感。市場価格は最安で7500円! 私のオススメはロコモコ丼です(笑)」
自炊が苦手な独身男も、これなら調理できそうな気がします。まさにイノベーション!
「コイズミのヘアドライヤー『BACK STAGE KHD-1386』も逸品です。大風量&低温風の髪に優しい設計で、08年から売れ続けるベスト&ロングセラーモデル。市場最安価格2441円ながら、1万円を超えるパナソニックのNB製品『ナノケア』シリーズとの性能差はほんのわずか。
日本シリーズで死闘を演じた楽天と巨人の差くらいのものです。コイズミにないのは『ナノイー』という田中マー君のような絶対的知名度のあるエースだけ。こんなおトクな買い物はない!」
名実ともに日本一目前、コスパ抜群のドライヤー界の強豪!
「生活家電部門の最後を飾るのは、山善『カジュアルこたつHFL-600』! 薄型ヒーターに、収納に便利な折りたたみ脚部付き。1時間当たり電気代4.4円という超省エネ。これで市場最安価格6506円! 夏もテーブルとして使える生活力は、いわば半沢直樹の妻を演じた良妻賢母の上戸彩!」
一台二役、しかも電気代も倍返しだっ!
いずれ劣らぬノミネート製品が出そろいました。いったい、どれが生活家電部門賞を受賞するのでありましょうか?
(一瞬の静寂)
「発表します。生活家電部門賞は4製品! 山善『扇風機 YLT-AK30』、アイリスオーヤマ『マルチクッカーEMG-240』、コイズミ『BACK STAGE KHD-1386』、山善『カジュアルこたつ HFL-600』!!!」
スゴイ顔ぶれです! 4品まとめて買っても最安1万4000円前後!! パチパチパチ~。
■個性派ぞろいのAV家電部門
続いて「AV家電部門賞」です。誌面の都合で、こちらは一気に受賞製品を発表いたします!
「まずはドン・キホーテ『情熱価格 7型液晶付きDVDシステムNW-1205』! CDやラジオに加え、DVDも見られる夢のオールインワンモデルが店頭価格9950円! すべての人に“ミニマムプライベートシアター”を提供してくれました。しかも乾電池駆動が可能で、レジャーに防災に……と使い方は無限です」
さすがドンペン君、僕らの欲しいモノをよく知ってます!
「続いて、オリオンの液晶テレビ『DNL24-31B2』! 多くの大手メーカーがテレビ製造から撤退するなか、孤軍奮闘する福井県の誇りです。LEDバックライト搭載の24インチ液晶に、3波チューナー内蔵。スリムベゼル採用でデザインも秀逸。USBハードディスク録画にも対応。この性能で、1インチ当たり1000円を切る市場最安価格2万3270円。この企業努力を正当に評価しなければバチが当たります!」
福井県はメガネだけじゃない! オリオンさん、ありがとう!!
「最後はジェネリック家電業界の風雲児、TMYのHDD(ハードデイスクドライブ)レコーダー『VERINI HDR-ZS232E』です! 3波チューナー付きながらコンパクトサイズに収まり、市場価格も驚きの最安1万3980円! 操作性にはややクセがあるものの、USB接続で外付けHDDが6台まで使える“実質無限録画機”のワクワク感は別格です。残念ながら現在はほぼ出回っていませんが、運よくディスカウントショップなどで見つけたら、迷わず2台ゲットしておくべきですね(笑)」
以上、AV家電部門3製品の各社さま、おめでとうございます!
パチパチパチ。
それでは、いよいよ大賞の発表をお願いします。ダラララァ~~~(ドラムロールの音)、ドン!
(一瞬の静寂)
「発表します。第1回ジェネリック家電製品大賞は……山善『扇風機YLT-AK30』です! その理由は圧倒的なコストパフォーマンスの高さ、そして圧倒的な販売台数。多くの消費者に深い満足を与えたことは疑う余地もありません。その企業努力に脱帽です!」
中継のカメラを大阪に移します。株式会社山善の皆さ~ん、おめでとうございま~す!!
「わが社の扇風機を大変な賞に選んでいただき、本当に本当にありがとうございます! 社員一同、心から喜んでおります!! 地道に長い間、コツコツと作り続けてきて、こんなふうにスポットライトを当ててもらえるとは……感激です」(山善・家庭機器事業部大阪営業部・入部康久部長)
ただ今、週プレ編集部よりトロフィが到着しました! 歓声が上がっていま~す! 最前線で扇風機とこたつを販売する営業部は、まるで結婚式と出産が重なったような大祝賀ムードです。扇風機とこたつが生活家電部門賞、そして扇風機で大賞。あらためてご感想はいかがでしょう?
「ありがとうございます(泣)。『夏といえば、扇風機の山善。冬といえば、こたつの山善』と思っていただけるように、これからも頑張ります。でも、扇風機とこたつ以外にもまだまだたくさん商品がありますので、ぜひそちらもチェックを……(笑)」(入部部長)
以上、喜びに包まれた山善本社からでした~。
さて、じつはたさん。今回の賞レースを振り返って、いかがでしょうか。
「本当に激戦でした……。『マルチクッカーEMG-240』で生活家電部門賞を受賞したアイリスオーヤマも、実はほかにも候補製品が多数ありました。さすがの層の厚さです。また、薄氷の差でノミネートを逃したドウシシャのパネルヒーター『MOD-PH1301』や、ユピテルのポータブルドライブナビ『YPL514si』、CCPの自動掃除機ロボット『LAQULITO CZ-860』を推す声も多かった。
群雄割拠、猛者ぞろいのジェネリック家電戦国時代の到来は、消費者にとっては喜ばしい限りです。審査員一同、率直に言って感動しています。できれば……(涙をこらえる)、できれば、すべてのジェネリック家電製品にトロフィを贈りたかった……くうぅっ(号泣)」
パチパチパチパチ!!
さあ、皆さん、今すぐ家電量販店に直行し、ジェネリック家電製品を買いましょう。次の大賞を決めるのは、皆さんの清き一品購入です。それでは、また来年! レッツ・ジェネリ~ック!
(取材・文・撮影/近兼拓史) 【関連記事】
・栄えある「第1回ジェネリック家電製品大賞」は、山善の扇風機『YLT‐AK30』!
・潜入密着! “ジェネリック家電”はこうしてできる
・男もハマる! 最新ユニーク「調理家電」の世界
・今すぐ欲しい! 空気清浄機の選び方
・シャープの液晶技術が流出してサムスンに飲み込まれる?