こんにちは。恋愛ライターの石田です。どんなに仕事に追われていても、恋人を大事にして良い関係を築ける人もいれば、忙しいと恋愛は後回し、恋人に会うことさえ「面倒」になってしまう人がいます。忙しくても恋人に「会いたい」と思わせる「癒やし」を兼ね備えた人、癒やしだけでなく恋人に元気を与えられる人の違いについて考える機会がありました。
よく「男性をつかむなら胃袋をつかめ」といいますが、美味しい料理と楽しい食事は人を魅了するだけでなく、特別な絆を感じさせるものです。人の心を動かす料理といえば、9月7日公開の映画『大統領の料理人』は美食家だったミッテラン大統領の心をトリコにした一人の女性シェフの真実の物語です。
フランスの片田舎で小さなレストランを営むオルタンス・ラボリ(カトリーヌ・フロ)がスカウトを受け、連れて来られた新しい勤務地はパリのど真ん中にあるエリゼ宮。彼女は女性シェフとして初めて大統領のプライベート・シェフに抜擢されます。
しかし、官邸は独特の儀礼や規律に縛られた男性たちの独特の世界。お堅い官邸の常識やほかの料理人たちの嫉妬を物ともせず、彼女がいちばん気にしていたのは自分の料理が大統領をハッピーにしているかどうかだけ。彼女の料理の腕と情熱に刺激され、彼女の周囲には変化が起こるのですが……。
実際にミッテラン大統領は食通で、料理や調理法にもこだわりを持っていたそうですが、大統領が望んだのは「過剰な装飾を排し、素材を大事にした」料理を作ってくれるプライベートなシェフでした。形式張った豪華なスタイルではなく、素材を生かした懐かしい味、美しく心が豊かになるような料理を作るシェフを求めていたのです。
多忙な日を送る大統領の活力になり、癒やしにもなった女性シェフの料理。その土地の、その季節で最高の食事を食べて喜んでもらいたい、というシンプルな情熱が本物の美味しさを作り出すんですよね。
その日の体調や気分によっても食欲は左右されるものだけど、想像力を働かせて臨機応変に食事を用意できるなんて特別な才能のような気もしますが、一番大事なのは相手の気持ちを理解しようとすること。
その相手を元気づけるにはどうしたらいいか、その人にとって癒やしとはどういうことか? テクニックや派手な演出にこだわらなくても、どんなことで喜んでくれるのか、寛いだ表情を見せてくれるのかは実際に会って自分の目で確かめるのが一番。子供の頃の話や相手の興味のある話題に耳を傾けることで、エピソードなどからも、その人が求めているものが分かるでしょう。
後回しや疎かにできないくらい楽しみで五感に訴える存在を目指せばいいのです。それって、難しいことだと思いますか? まずは作品の最高のメニューを研究しつつ、料理の勉強から始めましょうか。
■作品情報『大統領の料理人』
監督・脚本:クリスチャン・ヴァンサン
脚本・製作:エチエンヌ・コマール
製作:フィリップ・ルスレ
音楽:ガブリエル・ヤレド
出演:カトリーヌ・フロ(オルタンス・ラボリ)、ジャン・ドルメッソン(大統領)、イポリット・ジラルド(ダヴィッド・アズレ)、アルチュール・デュポン(ニコラ・ボヴォワ)、アーリー・ジョヴァー(メアリー)、ブライス・フルニエ(パスカル・ルピック)
原題:Les Saveurs du Palais
配給:ギャガ
2012年/フランス/95分
Les Saveurs du Palais (C) 2012-Armoda Films-Vendome Production-Wild Bunch-France 2 Cinema
2013年9月7日シネスイッチ銀座、Bunkamuraル・シネマほか全国順次公開
※@nifty恋愛・結婚からの寄稿です。
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