DeNAのキャプテン・石川雄洋(27)が絶好調だ。
8月に入って、20打数11安打。打率5割5分(8月6日現在、記録は以下同)と、不振に苦しんだ前半戦がウソのように打ちまくっている。1番が固定できなかったDeNAにとって、石川の復調は大きい。8月6日の巨人戦(郡山)でも2安打を放ち、完封負けしたチームのなかで一人気を吐いた。
だが、打者の調子は水モノ。ちょっとしたキッカケで成績は下降していく。中軸を任されるわけではない石川は、場面によってはランナーを進める右打ちを求められる。
その巨人戦では、0対1と1点リードされた3回裏無死二塁で、石川にこの日の2打席目が回ってきた。たしかにこの場面、右打ちをすることで、三塁にランナーを進めたいところではある。左打席の石川からもその意図は感じられ、外角のボールを無理に引っ張ろうとするシーンが目立った。
これは、「右打ちの落とし穴」ではないか。
バッティングとは繊細なもの。好調を維持していても、ほんの少しのことで、突如としてスランプに陥ってしまう。通常であれば、進塁打が求められるケースではあるが、現在チームで最も調子のいい打者なわけだから、自分のスイングを心掛けてほしいところだった。今の石川であれば、二ゴロ、一ゴロといった進塁打以上に、タイムリーが期待できるからだ。
初級から進塁打を狙いにいっていた石川は右方向へのファールを重ね、結局三振。内海のカーブに何度も泳いでいただけに、フォームを崩さないか心配してしまうようなスイングだった。
ただ、1番打者である石川の右打ち敢行は、当然といえば当然のこと。いくら調子がいいからといって、右打ちを意識しないと、「調子に乗るな!」と罵声が飛ぶだろう。
だからこそ、打席に向かう前に中畑監督なり、高木豊チーフ兼打撃コーチなりが、石川に「右打ちは追い込まれたら意識すれば良い。それまでは自分のスイングをしろ」とアドバイスをすべきだったのである。首脳陣からの言葉がない限り、石川は“チームバッティング”をせざるを得ない。
3打席目は遊ゴロに終わったが、4打席目は逆らわらずに外角のボールを上手くレフト前に流し打ち。まだまだ絶好調を保っている石川。
これからも同じような場面は必ず訪れる。そのとき、無理に右打ちに行き、調子を崩すことは避けたい。
※写真は横浜DeNAベイスターズ公式サイトより
【関連情報】
横浜DeNAベイスターズ公式サイト選手名鑑(石川 雄洋)
http://www.baystars.co.jp/team/player/2013/detail/7.php
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