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なぜ、コーヒーを飲んでも眠くなるのか?

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仕事や勉強をしていてどうしても眠い時、コーヒーが眠気を覚ますと言われています。しかし、コーヒーを飲んでも眠気が取れないときがあります。なぜ、コーヒーを飲んでも眠くなるのでしょうか?



■眠気の元「アデノシン」
眠気の元となる「睡眠物質」として一番有名なのは「アデノシン」です。

アデノシンは、私たちの活動のエネルギー源「アデノシン三リン酸」が分解されてできる副産物で、日中の活動とは切っても切れない関係にあります。起きて活動しているかぎり、アデノシンは増え続けます。そして一定の量に達すると、強い眠気に襲われます。

眠くなる仕組みはこうなっています。人の脳内には、アデノシンの量を検出するメーター「受容体」があります。この受容体は、脳内のアデノシンが一定レベルを超えると、「睡眠中枢」にそのことを知らせます。すると睡眠中枢が「アデノシンが増えすぎたので、そろそろ脳を休ませよう」と判断し、だんだんと眠くなってきます。

■カフェインはアデノシンの働きを妨害する
コーヒーや紅茶など、カフェインを含む食べ物をとると眠気が抑えられるのは、カフェインがアデノシン検出メーター(受容体)の働きを妨害するからです。受容体の活動を邪魔することで、脳に情報が伝わるのを遅らせているのです。

■カフェインにも限界がある
ただし、カフェインの睡眠をおさえる効果にも限界があります。カフェインの効果には寿命があり、睡眠中枢に睡眠物質が到達してしまうのも時間の問題だからです。カフェインがブロックし続けられる時間は、長くて4、5時間程度。新陳代謝の高い若い人はもっと短くて1、2時間程度。コーヒーを飲んでも眠くなるのはそのためです。

カフェインは胃や小腸などの消化器で吸収され、血液中に取り込まれます。カフェインの効果が表れ始めるのはそれからです。カフェインの効果がもっとも高くなる(血液中の濃度が一番高くなる)のは、摂取してから30分から1時間後で、それ以降はだんだんと効き目が薄れていきます。そうすると、だんだんと眠気が強くなっていくのです。

■結局睡眠が必要!
脳内にたまったアデノシンは、睡眠を取らないかぎり増え続けます。カフェインにできるのは、あくまでも受容体をブロックすること。したがって、どれだけカフェインを摂ったところで眠気を完全に取り去ることはできません。ちなみにカフェインは、緑茶やココア、チョコレートのほか、コーラや一部の栄養ドリンクなどにも含まれています。



徹夜のとき、コーヒーを飲んでも眠くなるのはこのような理由があったのです。睡眠が足りないときは眠るようにしましょう。

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