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ガリレオと言えばコペルニクスの地動説が正しいことを証明した男…ですが、あの証明はガリレオが望遠鏡に施した技術改良がなければ不可能だったという論文が新たに公開されました。
こうした技術の改良があったからこそガリレオは、それまで人類が見たこともなかった天の彼方まで見通すことができた。そしてその改良のレベルも従来考えられていたよりずっと高度だったというんですね。
論文をまとめたのはイスラエルのハイファ大学の研究者たちです。
現存するガリレオの望遠鏡を複数検分してみた結果、ガリレオがどこにも発表していない光学系の新説を複数抱えていたことを示唆する形跡が残っていたと論文では述べています。そうとでも考えないと、とても説明がつかないような改善をガリレオは望遠鏡に施していたんです。
世の大体の人は「ガリレオが望遠鏡に施した改善なんて既存のスパイグラスを進化させた程度のものだろう」という認識なわけですが、16世紀の既存技術と比べると、ガリレオの改善はあまりにもラディカルで、そんな進化の延長上なんてもんじゃない。光学に対する全く新しい考え方から生まれたと見る方が自然だよって言うんですね。
MITのTechnology Reviewはこう書いてます。
その改良は驚くべきものだった。1609年夏から1610年1月初頭までの間にガリレオは望遠鏡の倍率を21倍にまで高めた。さらに絞り制御を可能にする技術をはじめ数々の修正を施し、それが光学収差の軽減に繋がった。 やっぱりガリレオは天才。知ってたつもりだったけど、甘かった。
[Arxiv.org via Technology Review]
Mario Aguilar(原文/satomi)
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