あづ~い!!
まだ7月半ばというのに、日本列島を熱波が襲っている。気象予報士の森田正光氏がこう予測する。
「西日本から東日本にかけて、この夏は猛暑になりそうです」
なんで?
「フィリピン近海の海水温が高くなっているんです。そのため上昇気流が起きて、そこで持ち上げられた空気が日本列島に下りてくる。この下降気流には高気圧を強める働きがあり、それによって太平洋高気圧が強くなり、日本列島に猛暑をもたらすというわけです」
これには歴代最高気温地点(40・9℃)を逆手にとり、暑さで町おこしに取り組んでいる埼玉県熊谷市の住民も少々狼狽気味。
「これ以上暑くなったら、倒れてしまう。もう気温が上がらないでほしい」(60代女性)
「確かに猛暑の町として熊谷の名前は有名になったけど、別に観光客が増えたわけでもない。これ以上暑くなるのはごめんだね」(50代タクシー運転手)
とはいえ、熊谷市は“日本一暑い町”を自称するだけあって、猛暑への備えはばっちりだ。
「2010年より市の若手職員を中心に毎年、『暑さ対策プロジェクトチーム』をつくり、さまざまな備えを実施しています。今年も熱中症予防グッズ配布事業、涼しさ体感アート事業など、7事業を予定しています」(熊谷市総合政策部の担当者)
そこで気になるのが、首都・東京のこと。実はここ数年、東京は日中の最高気温が30℃を超える真夏日の日数が高止まりしているのだ。前出の森田氏が言う。
「今年の東京の夏は用心が必要です。というのも、2010年に71日、11年に61日、12年に66日と、真夏日の日数が60日以上になる年が3年連続で続いているんです。これは過去になかったことです」
しかも、東京の歴代最高気温ベスト10のうち、8つは1980年以降に記録されたもの。特に2000年代は数回、38℃以上の猛暑を記録している。
「それだけに今年になるか来年になるかはわかりませんが、東京の最高気温記録がいつ更新されても驚きませんね」(森田氏)
ちなみに、東京の最高気温は04年7月20日に記録した39・5℃。40℃の大台超えまで、あとわずか0.5℃だ。7月に入っての暑さを考えると、この夏、東京が40℃を超える酷暑に襲われる可能性はかなり高いかも!
もうひとつ、猛暑に絡んで都民が注意しないといけないことがある。それは最低気温が25℃を下回らない熱帯夜だ。
日中、いくら暑くても夕方から涼しくなれば、体へのダメージはそれほどでもない。しかし、熱帯夜は別だ。暑苦しさでろくに眠れず、たちまちのうちに夏バテになってしまう。
前出の森田氏がこう語る。
「地表の大半がコンクリートで覆われている東京では、コンクリートが日中の熱を蓄えるため、夜になってもなかなか外気温が下がらないんです。特に28℃から30℃の熱帯夜が危ない。28℃は熱中症が起こる境目の気温。私はそんな夜を“地獄夜”と呼んでいます」
40℃を超える日中の酷暑に加え、夕方からは“地獄夜”が延々と続く―。
いったい東京、いや日本の夏にどんな変調が起きているのか?
「ちょうど今から1000年前、平安時代から鎌倉時代にかけて、やはり日本は猛暑の時期でした。それから1000年たち、2010年頃から再び夏の猛暑が始まった。つまり、1000年に一度の暑さ、“千年猛暑”がスタートしたと、私は考えています」(森田氏)
どうやら今年の夏は、これまで以上に熱中症対策が欠かせないみたい。 【関連記事】
・地球は温暖化なのか? 氷河期なのか?
・熱帯夜でもぐっすり眠れる方法とは?
・加藤嘉一「猛暑は堕落した肉体と心をリセットし、鍛え上げる絶好のタイミングなんです!
・「生たまねぎを食べるネ」「暑さに気づかないヨ」世界各国の猛暑対策とは?
・2025年、人口80億人。地球に食料危機がやってくる
まだ7月半ばというのに、日本列島を熱波が襲っている。気象予報士の森田正光氏がこう予測する。
「西日本から東日本にかけて、この夏は猛暑になりそうです」
なんで?
「フィリピン近海の海水温が高くなっているんです。そのため上昇気流が起きて、そこで持ち上げられた空気が日本列島に下りてくる。この下降気流には高気圧を強める働きがあり、それによって太平洋高気圧が強くなり、日本列島に猛暑をもたらすというわけです」
これには歴代最高気温地点(40・9℃)を逆手にとり、暑さで町おこしに取り組んでいる埼玉県熊谷市の住民も少々狼狽気味。
「これ以上暑くなったら、倒れてしまう。もう気温が上がらないでほしい」(60代女性)
「確かに猛暑の町として熊谷の名前は有名になったけど、別に観光客が増えたわけでもない。これ以上暑くなるのはごめんだね」(50代タクシー運転手)
とはいえ、熊谷市は“日本一暑い町”を自称するだけあって、猛暑への備えはばっちりだ。
「2010年より市の若手職員を中心に毎年、『暑さ対策プロジェクトチーム』をつくり、さまざまな備えを実施しています。今年も熱中症予防グッズ配布事業、涼しさ体感アート事業など、7事業を予定しています」(熊谷市総合政策部の担当者)
そこで気になるのが、首都・東京のこと。実はここ数年、東京は日中の最高気温が30℃を超える真夏日の日数が高止まりしているのだ。前出の森田氏が言う。
「今年の東京の夏は用心が必要です。というのも、2010年に71日、11年に61日、12年に66日と、真夏日の日数が60日以上になる年が3年連続で続いているんです。これは過去になかったことです」
しかも、東京の歴代最高気温ベスト10のうち、8つは1980年以降に記録されたもの。特に2000年代は数回、38℃以上の猛暑を記録している。
「それだけに今年になるか来年になるかはわかりませんが、東京の最高気温記録がいつ更新されても驚きませんね」(森田氏)
ちなみに、東京の最高気温は04年7月20日に記録した39・5℃。40℃の大台超えまで、あとわずか0.5℃だ。7月に入っての暑さを考えると、この夏、東京が40℃を超える酷暑に襲われる可能性はかなり高いかも!
もうひとつ、猛暑に絡んで都民が注意しないといけないことがある。それは最低気温が25℃を下回らない熱帯夜だ。
日中、いくら暑くても夕方から涼しくなれば、体へのダメージはそれほどでもない。しかし、熱帯夜は別だ。暑苦しさでろくに眠れず、たちまちのうちに夏バテになってしまう。
前出の森田氏がこう語る。
「地表の大半がコンクリートで覆われている東京では、コンクリートが日中の熱を蓄えるため、夜になってもなかなか外気温が下がらないんです。特に28℃から30℃の熱帯夜が危ない。28℃は熱中症が起こる境目の気温。私はそんな夜を“地獄夜”と呼んでいます」
40℃を超える日中の酷暑に加え、夕方からは“地獄夜”が延々と続く―。
いったい東京、いや日本の夏にどんな変調が起きているのか?
「ちょうど今から1000年前、平安時代から鎌倉時代にかけて、やはり日本は猛暑の時期でした。それから1000年たち、2010年頃から再び夏の猛暑が始まった。つまり、1000年に一度の暑さ、“千年猛暑”がスタートしたと、私は考えています」(森田氏)
どうやら今年の夏は、これまで以上に熱中症対策が欠かせないみたい。 【関連記事】
・地球は温暖化なのか? 氷河期なのか?
・熱帯夜でもぐっすり眠れる方法とは?
・加藤嘉一「猛暑は堕落した肉体と心をリセットし、鍛え上げる絶好のタイミングなんです!
・「生たまねぎを食べるネ」「暑さに気づかないヨ」世界各国の猛暑対策とは?
・2025年、人口80億人。地球に食料危機がやってくる