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『オトコノコ時代』編集長が語る女装アンダーグラウンドの世界

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マニアたちによる背徳の趣味だった女装が、SNSなどの普及でカジュアル化し、いま一大カルチャーとして花開こうとしている。2007年に始まった国内最大規模の女装子(じょそこ)・ニューハーフ系イベント「プロパガンダ」は、毎月約400人の女装子がオールナイトで盛り上がるイベントに成長。女装クオリティもどんどんレベルアップしている。

われわれの想像以上のスピードで進化する女装の世界について、女装美少年専門誌『オトコノコ時代』井戸隆明編集長が語る。

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実は女装文化には長い歴史があり、女装する男を指す“女装子”という言葉も戦後から流通してきました。ただ、彼らはあくまでニューハーフ業界の隅で、素人のマニアとしてひっそり生息していたんです。

それがネットの普及により、2000年前後から女装子たちのサイトでオフ会が開かれるようになった。掲示板を使った交流も始まり、秋葉原では女装コスプレをするオタクも出現しました。

彼らはコスプレイベントに参加したりするんですが、女装レベルが低すぎて気持ち悪がられたり、更衣室やトイレの使用に関してトラブルになるケースも多かった。二次元メディアから“男の娘”という言葉が生まれたのもこの頃です。

転機になったのが2007年に出版された『オンナノコになりたい!』(三葉著/一迅社)。ファッションから化粧、写真の写り方まで丁寧に解説したマニュアル本で、4万部以上も売れたんです。この本の影響で女装のレベルが一気に底上げされ、気軽に女装を始める人も増えた。

同じ年に「プロパガンダ」も始まり、旧世代と新世代の女装子がクロスオーバーし、女装カルチャーが過熱していきます。2009年には僕も『オトコノコ倶楽部』(三和出版)を創刊、エロ本の売れないこの時代に創刊号を1万2000部を売り切り、手応えを感じましたね(現在は『オトコノコ時代』に発展継承)。

そして昨年末には客が女装体験を楽しめるバー「女の子くらぶ」が新宿にオープンしたり、カルチャーとして根づいてきたので、いまは発信段階だと思いますね。ニコ生で番組を配信している女装子も多いし、そこでユニットを組んで仕掛けている子たちもいる。

地方も熱いです。「プロパガンダ」に影響されて北海道、仙台、名古屋、大阪では100人規模の女装イベントが開催されているし、最近、話題になった灘高校の「なだいろクローバーZ」みたいに学園祭での女装企画も増えてますね。

当然、発信すれば人目に触れるし、フィードバックもあるわけで、女装レベルはさらに上がっています。中年男性のセーラー服姿を「かわいい」と言っていたアングラ時代を知る人からすれば、いまはパラダイスだと思いますね(笑)。

(取材・文/九龍ジョー 撮影/高橋定敬) 【関連記事】
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