IT系ベンチャー企業などの隆盛により、昔ながらのカッチリした企業に勤める堅めな人々とは対照的に、ユルめのカジュアルなスタイリングで出勤するサラリーマンを目にすることが増えてきた。例えば、あの<Google>のオフィスをご覧になったことがあるだろうか。社内に滑り台があり、飲み物や昼食がすべてフリーで提供されるという夢のような空間だ。
さすがにそんな企業は例外中の例外としても、ALL¥100のカフェや社員に個室が与えられている<NHN Japan>、会議室の机が卓球台の<はてな>、社員食堂に日替わりでさまざまな飲食店が入る<ソフトバンク>、フリーアドレス(社内のどこで仕事してもOK)を導入している<シグマクシス>などなど、社員の“個”を尊重した企業はオフィスも非常にハイセンスかつセンシブルだ。
そこまでいかないながらも非常に馬……もとい、自由でユニークなイメージのアピールに成功している身近な企業、<株式会社コムニコ>を紹介しよう。
コムニコのオフィスの魅力は、まず狭苦しくない“戸建”という点。そしてミッドタウンにほど近い、“小鳥のさえずり”が聞こえる緑にあふれた環境で、開放的に“靴を脱ぐスタイル”を導入。さらに特筆すべきは、ウッドデッキで打ち合わせはもちろん社内パーティでBBQや花火まで可能な“パティオ(中庭)”だろう(うらやましい)。
この好環境オフィスを全世界に自慢したかったのか、同社はGoogleストリートビューの機能を利用し360°オフィス全体を見れるようにしている。そういうことならば、さっそく内部を覗いてみようではないか。
いや~たしかに清潔感あふれるオフィスだし、窓からは緑豊かな中庭が見えるし、鳩がたくさんいるし、実に働きやすそうで言うことなしですね! …え、鳩? ……いますね、鳩が。しかもたくさん。
……ちょっと怖くなってきた方もいらっしゃるかと思うので、ここらで説明を。実はこの鳩たち、以前Googleストリートビューで「玉川上水わきにハトのマスクをかぶった謎の集団が写りこんでいる!」と話題になった、<デイリーポータルZ>のライターさんたちが元ネタ。つまり、今度はハト人間たちが真面目にデスクワークしたり、デッキチェアで一服したり、同僚のハトに詰められたり、時には鳥らしく木をつついている様子を見ることができる、というコンセプト(?)で行われた、いわゆる会社紹介なのだ。
「社内をGoogleストリートビューで撮影してしまおう」と企画したのは、採用担当の取締役とのこと。プライバシーの関係から、顔にモザイクがかかってしまうのがビジュアル的に微妙なので、やむなくハトのかぶり物をかぶらせた……というのが実情らしい。
ゴム臭いであろうハトマスクを嫌がることなくかぶり、採用活動に協力する社員たちの苦労は察して余りある。もしかすると、上司の業務命令は絶対服従といった厳しい社風なのかもしれない。「厳しさと楽しさが同居する」あたりが、この会社(企業のソーシャルメディア支援を専門)らしいといったところか。
今後も何かしでかしそうなので、動向に注目したい。
【関連リンク】
オフィス全体をGoogleストリートビューで見れるようにしました(株式会社コムニコ)
http://www.comnico.jp/at-comnico/2013/07/1560
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