「PR IMPAKT」という言葉をご存じだろうか。
実はこれ、ニュースを作る際の、情報価値を高める視点をまとめたもの。これらの視点を踏まえた情報は、99.9%が受け流されるという情報反乱の時代に、マスメディアはもちろん、一般の人々の関心をひき、結果行動へと導きやすいと井口理氏が自著『戦略PRの本質』の中で紹介している。
ちなみに、「IMPAKT」の前に付いている「PR」の本来の意味は、単なるプロモーションを意味するのではなく、元々は「Public Relations」の略である。両者は似ているようでずいぶん違うので注意。
話を戻そう。「IMPAKT」はそれぞれ以下のキーワードの頭文字となっている。
1)「Inverse」(インバース)=逆説、対立構造
2)「Most」(モウスト)=最上級、初、独自
3)「Public」(パブリック)=社会性、地域性
4)「Actor/Actress」(アクター/アクトレス)=役者、人情
5)「Keyword」(キーワード)=キーワード、数字
6)「Trend」(トレンド)=時流、世相、季節性
これは、井口氏が長年マスメディアと接してきた中で、マスメディアはもちろんのこと、一般の人の耳目を引く「ニュースのエッセンス」のようなものである。より詳しく見たい人は、本書を手に取ってほしいが、話題となっているニュースやソーシャルメディアの投稿などを、この視点であらためて眺め直してみると、多かれ少なかれこうした要素が含まれていることに気が付くはずだ。
さらに、プロの視点でヤフトピ(ヤフートピックス)への掲載を狙う方法や、実際に井口氏が携わった実例を踏まえたPR方法が惜しげもなく披露されていて、業界関係者でなくても興味深く読めるだろう。
「カンヌで賞を獲る」のはハードルが高いかもしれないので、まずはこうしたエッセンスを咀嚼した上で、人やメディアに届く情報を発信する……その精度を上げていくのは、メールや企画書、はたまたFacebookやTwitterなどテキストを書く場面が格段に増えた現代なら、どんな場面でも生かせるスキルに違いない。
【関連情報】
井口理著『戦略PRの本質~実践のための5つの視点~』
http://publications.asahi.com/ecs/detail/?item_id=14978
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