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物理的にどうなってるのかとか、いろいろ謎ですが。
企業と世界最大の保険会社が、未来感あふれる金庫をロンドンに作り出しました。どこが未来かって、生体認証ロックとか、レーザーセンサーで侵入者検知とかいうんじゃありません。その金庫の中に、Bitcoinを保管するってことが未来なんです。
バーチャル通貨のBitcoinを金庫に入れて意味あるの?って一瞬思います。でもその金庫を運営するElliptic Vaultでは、この「Deep Cold Storage」サービスによってBitcoinを守れるだけじゃなく、万一の紛失や盗難のときにも補償ができるとしています。
実際どうやってBitcoinを保護するのは明らかになっていませんが、各顧客ごとにプライベート・キーを生成してそれを複数の場所に保管可能、だそうです。保険サービスを提供するのはロイズ・オブ・ロンドンで、保管金額の約2%を手数料として徴収します。
たしかに、Bitcoinでも失くしたり盗まれたりといった事態はありえます。Bitcoinの各ユニットは単なるコンピュータコードにすぎないので、コードを記録したハードドライブを失くしたり壊したりすればBitcoinもなくなってしまいます。約7億5000万円相当のBitcoinを捨てちゃった人もいましたね…。それから盗難も、ハッカーがコンピュータ上のBitcoinウォレットに入り込むことで起こる可能性があります。Bitcoinじゃありませんが、Dogecoinってバーチャル通貨が約126万円相当分盗まれたりもしています。
ただBitcoinユーザーにとって難点なのは、Elliptic Vaultを使うとBitcoinの大きなメリットである匿名性が失われる点です。Ellipticでは利用に際し写真付き身分証明書と住所の証明書類を必要としているんです。それに、よく知らないサードパーティの会社に、バーチャルとはいえ大事なお金を預けるのがそもそもどうかってのもあると思われます。それでもバーチャル通貨が普及してくると、こういう付随するサービスも広がっていくのかもしれません。
[Telegraph、Image via Flickr]
Adam Clark Estes(原文/miho)
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