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また前進っ
日本経済新聞によりますと、ソフトバンクによるスプリント買収提案が米国時間25日午前(日本時間26日未明)の臨時株主総会で承認される見通しになったそうです。
ソフトバンクは216億ドル(約1兆8000億円!)で、スプリントの株式の78%を取得。スプリントの財務体質を強化する提案をしており、経営陣から賛同を得ていました。そして今回の株主総会で全株主の80%の賛成を得て、買収提案が可決されたそうです。
ご存知のように、今回のスプリント買収は長い道のりがありました。ソフトバンク以外にアメリカの衛星放送ディッシュ・ネットワークも買収にのりだしてきたり、米国のLTEの獲得に奔走したり...。バチバチした買収合戦の中で、スプリントの経営陣がソフトバンクの支持に回ったこともあって、ディッシュは先週買収を断念。今回の買収承認に落ち着いたそうです。
買収が無事実現すれば、中国の中国移動通信、アメリカのベライゾンに次いで、ソフトバンクは世界第3位の規模の携帯電話会社になるとされていますが、課題はたくさんあります。スプリントは停滞気味で、昨年6月から今年3月までに顧客数が117万件も減少。アメリカ国内の1位のベライゾン、2位のAT&Tの半分程度の顧客数になっています。そこでソフトバンクはLTEに注力し、インフラを一気に整備していくことで顧客を増やしていくみたい。「繋がりやすさ」は大事です。
さらに課題が。冒頭に述べたように、ソフトバンクは財務支援をするという約束をスプリントにしていました。216億ドルのうち80億ドルを設備投資にあてる計画だったのですが、ディッシュとの買収合戦に勝つために、財務支援資金のうち30億ドルを株式の買収に回すことにしたのです。背は腹に変えられないってまさにこういうことだよなぁ。
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国内ではあるものの、過去にボーダフォン、ウィルコムなど買収後に利益をV字回復させてきたソフトバンク。もっと前進して欲しいです。うん、何度見ても名言。
[日本経済新聞]
(嘉島唯)
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