衆参両院で圧倒的多数の議席を占め、自民党の“独裁”を印象づけた2013年。その増長ぶりは日がたつごとにひどくなっている。
今回、巨大与党の傲慢さを隠しきれない、議員たちの“うっかり発言”を調べてみた。そしたら出るわ出るわ…… 。
●安倍晋三首相
12月9日 秘密保護法の採決後、首相官邸でも記者会見においての発言
「もっと時間をとって丁寧に説明すべきだった。反省している」
秘密保護法の採決に関して「拙速だったのでは?」という批判が噴出。それに対して安倍首相はこう答えた。だが、野党との討議を軽く流して(半ば無視して)強行採決。自民党の振る舞いは、丁寧さに欠けるというより横暴と言ったほうが正しい。しかも「共謀罪」という新たな“国民監視法”を矢継ぎ早に出してきた。本当に反省してるの?
●城内実衆議院議員
12月5日 外交・国防合同部会。ピレイ国連人権高等弁務官が秘密保護法案に懸念を表明したことに対しての発言
「場合によっては謝罪や罷免(要求)、(国連)分担金の凍結ぐらいやってもいい」
国連の活動費は加盟国が分担している。日本はアメリカに次いで2位の負担額。城内議員の発言はつまり「国連に金を払うのをやめる」ということ。国連の弁務官に一国の政治家が罷免要求するのもあり得ないし、「ムカつくこと言われたから金払うな」とか……。
●石破茂幹事長
11月29日 秘密保護法に反対するデモについてブログの書き込み
「単なる絶叫戦術はテロ行為と、その本質においてあまり変わらないように思われます」
安倍首相と同じく、デモの“音”が気に食わない様子。「一般の人々に畏怖の念を与え、市民の平穏を妨げるような大音量で自己の主張を述べるような手法は、本来あるべき民主主義とは相いれない」とのこと。要は「うるさい!」と言いたいわけだ。その後、「(デモがテロの)すべての要件を具備するわけではないので撤回する」と語って火消しをした。
●溝手顕正参議院議員会長
8月7日 参院選で当選した新人を対象に党本部で開かれた研修会での発言
「安倍晋三首相のように大変勢いの良い首相の下だと、バカでもチョンでも通る」
新人議員を引き締めるために発した言葉。要は「当選したからといって調子に乗るなよ」というメッセージなのだが、言葉のチョイスが最悪。本人も「ヤバイ」と思ったのか、その研修会で発言を撤回した。大昔の差別発言をこんなところでポロリしてしまう、その緊張感のなさ。新人議員としては「おまえが言うな」だろう。
●高市早苗政調会長
6月17日 神戸市の党兵庫県連の会合での発言
「原発事故によって死亡者が出ている状況ではない」
原発の再稼働、国外売り込みに熱心な安倍首相へのエールのつもりだったようだが、避難などによる事故関連死者は1415人(当時)。福島県民を中心に猛烈な反発を受けることに。後日、「被曝が直接の原因で亡くなった人はいない」「原発の安全基準は最高レベルであるべきと伝えたかった」と釈明するも、ブーイングは収まらず。
●脇雅史参議院幹事長
9月18日 自民党の女性議員を集めた会合での発言
「選ぶ人がアホでも、選ばれる人は立派だ」
この発言には、同席の安倍首相も思わず引いたほど。メディアから真意を追及され、「選ぶ人がアホとは候補を選ぶ政党のこと」と釈明するも、その直後に「国民も全員が立派とは思わない。アホもいれば、立派な人もいる」と再び放言。「有権者軽視では?」との指摘にも「そう取ってもらってかまわない」と開き直る始末だった。
●細田博之幹事長代理
7月25日 BSフジの番組に出演した際の発言
「憲法は不磨の大典ではない。法令のひとつだ」
その後に続くのが「日本国憲法と言うと立派そうだが、日本国基本法という程度のものだ」。だから、"自民党が改正してもいいじゃん"ってこと? 憲法改正について議論すべきなのは間違いないだろう。しかし、こんな軽い認識で改正しようとするのなら、やっぱり不安だと言うしかない。 【関連記事】
・万能感に浸っている安倍首相の「驕りたかぶり」の正体
・維新は? 民主は? みんなの党分裂でも見えない野党再編の行方!
・「悪いのは福島県!」復興庁副大臣が被災者への説明会で爆弾発言
・原子力ムラから政治家へ金が流れる「モンスターシステム」とは?
・参議院議員・アントニオ猪木を直撃「あなたはなぜ、北朝鮮にこだわるのですか?」
今回、巨大与党の傲慢さを隠しきれない、議員たちの“うっかり発言”を調べてみた。そしたら出るわ出るわ…… 。
●安倍晋三首相
12月9日 秘密保護法の採決後、首相官邸でも記者会見においての発言
「もっと時間をとって丁寧に説明すべきだった。反省している」
秘密保護法の採決に関して「拙速だったのでは?」という批判が噴出。それに対して安倍首相はこう答えた。だが、野党との討議を軽く流して(半ば無視して)強行採決。自民党の振る舞いは、丁寧さに欠けるというより横暴と言ったほうが正しい。しかも「共謀罪」という新たな“国民監視法”を矢継ぎ早に出してきた。本当に反省してるの?
●城内実衆議院議員
12月5日 外交・国防合同部会。ピレイ国連人権高等弁務官が秘密保護法案に懸念を表明したことに対しての発言
「場合によっては謝罪や罷免(要求)、(国連)分担金の凍結ぐらいやってもいい」
国連の活動費は加盟国が分担している。日本はアメリカに次いで2位の負担額。城内議員の発言はつまり「国連に金を払うのをやめる」ということ。国連の弁務官に一国の政治家が罷免要求するのもあり得ないし、「ムカつくこと言われたから金払うな」とか……。
●石破茂幹事長
11月29日 秘密保護法に反対するデモについてブログの書き込み
「単なる絶叫戦術はテロ行為と、その本質においてあまり変わらないように思われます」
安倍首相と同じく、デモの“音”が気に食わない様子。「一般の人々に畏怖の念を与え、市民の平穏を妨げるような大音量で自己の主張を述べるような手法は、本来あるべき民主主義とは相いれない」とのこと。要は「うるさい!」と言いたいわけだ。その後、「(デモがテロの)すべての要件を具備するわけではないので撤回する」と語って火消しをした。
●溝手顕正参議院議員会長
8月7日 参院選で当選した新人を対象に党本部で開かれた研修会での発言
「安倍晋三首相のように大変勢いの良い首相の下だと、バカでもチョンでも通る」
新人議員を引き締めるために発した言葉。要は「当選したからといって調子に乗るなよ」というメッセージなのだが、言葉のチョイスが最悪。本人も「ヤバイ」と思ったのか、その研修会で発言を撤回した。大昔の差別発言をこんなところでポロリしてしまう、その緊張感のなさ。新人議員としては「おまえが言うな」だろう。
●高市早苗政調会長
6月17日 神戸市の党兵庫県連の会合での発言
「原発事故によって死亡者が出ている状況ではない」
原発の再稼働、国外売り込みに熱心な安倍首相へのエールのつもりだったようだが、避難などによる事故関連死者は1415人(当時)。福島県民を中心に猛烈な反発を受けることに。後日、「被曝が直接の原因で亡くなった人はいない」「原発の安全基準は最高レベルであるべきと伝えたかった」と釈明するも、ブーイングは収まらず。
●脇雅史参議院幹事長
9月18日 自民党の女性議員を集めた会合での発言
「選ぶ人がアホでも、選ばれる人は立派だ」
この発言には、同席の安倍首相も思わず引いたほど。メディアから真意を追及され、「選ぶ人がアホとは候補を選ぶ政党のこと」と釈明するも、その直後に「国民も全員が立派とは思わない。アホもいれば、立派な人もいる」と再び放言。「有権者軽視では?」との指摘にも「そう取ってもらってかまわない」と開き直る始末だった。
●細田博之幹事長代理
7月25日 BSフジの番組に出演した際の発言
「憲法は不磨の大典ではない。法令のひとつだ」
その後に続くのが「日本国憲法と言うと立派そうだが、日本国基本法という程度のものだ」。だから、"自民党が改正してもいいじゃん"ってこと? 憲法改正について議論すべきなのは間違いないだろう。しかし、こんな軽い認識で改正しようとするのなら、やっぱり不安だと言うしかない。 【関連記事】
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