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中銀総裁「豪ドル0.85ドル」発言の真意とは?

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 豪ドルが一段安となり、0.9ドルの大台割れとなった。きっかけは、豪州の中央銀行、RBAの総裁が「豪ドルは対ドルで0.85近辺に下落する必要」と発言したこと。それにしてもなぜ「0.85ドル」なのか。

◆豪ドル高「バブル破裂」相場の可能性

 豪ドルの米豪消費者物価で計算した購買力平価は、2007年頃までは豪ドルの上限で、これを超える豪ドル高は起こらなかった<資料参照>。ところが、2008年頃から、「リーマンショック」など一時期を除くと、豪ドルはこの購買力平価を大幅に上回った水準での推移が続いてきた。

※<資料>はコチラ http://nikkan-spa.jp/?attachment_id=554858

 そんな購買力平価がここ数年推移してきた水準こそが0.85ドル前後だった。その意味では、上述のRBA総裁発言は、購買力平価を上回る豪ドル相場は、「行き過ぎた豪ドル高」、いうならば「豪ドル高バブル」との認識があることを示しているのではないか。

 豪ドルが対米ドルで一旦底打ちした8月末のタイミングは、米10年金利が一旦頭打ちした9月初めのタイミングに近かった。こんなふうに、豪ドルは米金利と「反比例」のような動きが基本になっている。

 それを踏まえるなら、米金利の本格的な上昇局面では、購買力平価を上回った「豪ドル高バブル」是正に伴う豪ドル下落が中期的にさらに広がる可能性は注目する必要があるのではないか。(了)



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【吉田 恒氏】

1985年、立教大学文学部卒業。大手投資情報会社で編集長、代表取締役社長などを経て、2011年7月から、米国を本拠とするグローバル投資のリサーチャーズ・チーム、「マーケットエディターズ」の日本代表に就任。国際金融アナリストとして、執筆・講演などを精力的に行っている。また「M2JFXアカデミア」の学長も務めている。2000年ITバブル崩壊、2002年の円急落、2007年円安バブル崩壊など大相場予測をことごとく的中させ話題に。「わかりやすい、役立つ」として、高い顧客支持を有する。



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