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損害額は5000ドル(約51万円)以下だけど。
ウィスコンシン州在住のエリック・ロソルは、大したハッカーでもありませんでした。でもたしかに彼は、2011年にアノニマスがKoch Industriesに対して行ったDDoS攻撃に参加してはいました。1分間だけ。
でもその1分のために、彼は罰金18万3000ドル(約1880万円)を支払わなきゃいけなくなりました。あと、保護観察2年間も付いてきてます。
18万3000ドル…ってかなりの金額です。ちょっとしたソフトを60秒間コンピューターで動かしただけで、1秒あたり3050ドル(約31万3000円)です。ちなみにその攻撃でKoch Industriesが直接こうむった損害は5000ドル(約51万円)以下と推計されています。ただ同社によれば、その後Webサイトのセキュリティ対策のためのコンサルタントを雇うのに18万3000ドルかかったので、その分罰金で払えってことになってるんですね。
うーん、どうなんでしょう。たしかにロソルは悪いことをしました。いたずらとか出来心であっても、短時間であっても、他人のサーバをダウンさせようとかしちゃいけません。ただ彼が今置かれてる状態は、空き巣に入った家から50万円相当のもの盗み出しただけで、その家のセキュリティ対策リフォームで1880万円かかったから払えって言われてるのと同じことなんですよね。彼は罪そのものは認めていて、相応の罰を受ける覚悟はあったはずですが、ここまでの罰は想像してなかったでしょうね…。
今年初めに自殺したアーロン・シュワルツも主張してたように、ハッカーの犯す罪と罰が釣り合っていない現状がこれなんだなって気がします。
[Naked Security、Image via Getty]
Adam Clark Estes(原文/miho)
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