睡眠には健康を維持する役割だけでなく、睡眠中はエネルギーの消費量が減るという役割もあります。今回は、睡眠時間を決める生物学的要素を紹介します。
寒いと長く眠る?
冬場の餌の少ない時期に動き回ると、体力を余計に消耗し、餓死する危険性が高くなります。また、寒いと体を温かく保つために余分のエネルギーを必要となるため、寒い地域で暮らす動物は、長く眠る傾向があります。一方、温暖な地域で暮らす動物は、短い睡眠の傾向があります。人間も、夏場は睡眠が短くなり、冬場は睡眠が長くなる人がいます。
もちろん、例外もいます。熱帯である南米の密林に暮らすナマケモノは、1日20時間も木にぶら下がって眠ります。さらに、行動はゆっくりで、体温も低く、余分なエネルギーを使っていません。体長数十センチという小柄な動物ですが、30年以上生きます。
体が小さいと長く眠る?
体が小さいほど、体重に比して体の表面積が大きく、熱が逃げていきやすいため、体重比でみた必要カロリーが高くなります。赤ちゃんの平熱が高く、絶えず哺乳しなければならない理由もこの理由です。小さい動物ほど、エネルギー効率が悪いため、絶えず食べ続けるか、たくさん眠る必要があります。
馬や牛など体が大きい動物は1日3時間しか程度しか眠らないですが、ネズミが13時間、猫が15時間も眠るのは、体の大きさの違いが大きいといわれています。
草食は長く眠る?
草食動物はカロリーの摂取効率が悪いため、一日中植物を食べ続けなければいけません。また、肉食動物の警戒をするため、肉食動物よりも睡眠時間が短くなっています。
象が2〜3時間しか眠らないのは、体の大きさと草食動物だからです。一方、ライオンが15時間以上も寝ていられるのは、肉食であることと、天敵に襲われる心配がないからです。
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もちろん、例外もいます。熱帯である南米の密林に暮らすナマケモノは、1日20時間も木にぶら下がって眠ります。さらに、行動はゆっくりで、体温も低く、余分なエネルギーを使っていません。体長数十センチという小柄な動物ですが、30年以上生きます。
体が小さいと長く眠る?
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馬や牛など体が大きい動物は1日3時間しか程度しか眠らないですが、ネズミが13時間、猫が15時間も眠るのは、体の大きさの違いが大きいといわれています。
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象が2〜3時間しか眠らないのは、体の大きさと草食動物だからです。一方、ライオンが15時間以上も寝ていられるのは、肉食であることと、天敵に襲われる心配がないからです。
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