幼い頃に親しんだお菓子が、よその土地では存在すら知られていないことに驚愕したことはないだろうか? 郷愁を誘う味があれば、味で呼び覚まされる記憶もある。あなたのローカルおやつは何ですか?
【九州】
猛暑続きで思わず恋しくなったのか、九州地方から熱~い思いが寄せられたのはアイス『ブラックモンブラン』(竹下製菓)である。
「アイスといえば『ブラックモンブラン』か同じ竹下製菓の『ミルクック』」(34歳・男)だそうで、
「夏休み、プール帰りの定番」(42歳・女)、「アイスバニラをチョコとクッキーで覆っている贅沢さ。なのに当時は50円!」(35歳・女)、「家族全員、ボロボロこぼしながら食べてた」(38歳・女)。
こうした声に後押しされてか、最近は関東や関西のスーパーなどでの販売もスタート。九州発のアイスの先輩『白クマ』(丸永製菓)にならってブレイクする日も近そうだ。
そして、九州地方は他に比べ郷土菓子のコメントも多かった。
スザンヌさんが「おやつはもちろん、朝ご飯に食べてました」という熊本県の『いきなり団子』に、鹿児島県のもち米を灰汁に漬けてふかした『あく巻き』なんてのも。
⇒【画像】『いきなり団子』『あく巻き』の写真はコチラ http://nikkan-spa.jp/?attachment_id=489121
「えぐみのような独特の匂いがするから、好き嫌いは分かれるかも。初めて食べたときには強烈なオナラが出るんじゃないかと心配でした」(33歳・女)という人がいる半面、「砂糖多めのきなこにまぶして食べるうちにクセになる」(33歳・女)という人もいて、興味をそそられる一品だ。
長崎県の郷土菓子はこちら。「『一口香』は一見すると、変哲もないおまんじゅうに見えますが、食べると中は空洞になっててびっくりしますよ」(35歳・女)。
味は名前の通り餡が香ばしく、「ちょっとあぶって食べるとおいしかった記憶がある」(52歳・女)という味わい方も江戸時代から続く歴史のなかで生まれたのだろう。
しかし、愛媛県出身者からは「地元で一口香をよく食べていて、ずっと愛媛県のお菓子だと信じてたのに……」(35歳・女)。
実は愛知県や佐賀県出身者からも同様の声が寄せられた。正式なルーツは謎らしいが……他県に奪われるのは妙に悔しい。
それも郷土愛、ですな。
【佐賀】ブラックモンブラン(竹下製菓)
九州全土で有名なアイス。1966年から愛され続けている超ロングセラー製品だ。同社からはミルクセーキ味の『ミルクック』も発売されており、こちらの人気も根強い
【熊本】いきなり団子
さつまいもを餡と一緒に小麦粉で包み蒸した郷土菓子。その名の由来は諸説あり、「いきなりの客にも出せる」とも。作り方もカンタンで、冷凍保存できるので突然の来客にも安心
【スザンヌ氏】
’85年生まれ。熊本県熊本市出身。タレント。’08年から熊本県宣伝部長として地元のPR活動に取り組み、iPhoneアプリ「スザンヌの熊本満載アプリ」もリリース。初の料理本『スザンヌの花嫁料理修業』が発売中
― 全国[ローカルおやつ]自慢大会【9】 ―
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