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値引きせず徹底して付加価値を売れ!【シャッター商店街の逆襲マーケティング3/4】

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バイパスの大型スーパーが2Lのスポーツ飲料を198円で売っていたとします。商店街では定価の330円で同じような商品を売っています。これでは勝負になりません。無理をして198円で売ろうとしたら、原価を割ってしまいます。売れば売れるほど赤字になるのです。けれども、大型スーパーはそれでも十分に黒字を確保出来ます。なぜなら、その商品はPB商品(自社開発商品)で利幅が大きいからです。



■値引きの落とし穴
お客様が減ってきたら、値引きをして対応しようという考えは、商売において最も危険です。こと小さな店に関しては自殺行為と言えます。簡単な計算をしてみましょう。

1000円の商品があったとして、その粗利が30%、つまり300円だったとします。それを値引きして800円で売ったらどうなるでしょうか。

仮にそれまでその商品が1000円で100個売れていたとしたら、売上は100,000円で、粗利が30,000円です。

しかし、800円で売ると100個売れたら売上は80,000円で、粗利が10,000円に縮小してしまうことになります。

ようするに、20%だけ値引きしただけなのに、同じ粗利益を出すためには300%売らなければならなくなるということです。

苦しくて値引きした店舗が3倍売るだなんて、到底無理な話ですよね。自殺行為だと言った理由です。

■値引きせずに付加価値を売れ!
それなら、シャッター商店街にある小さな店は諦めなければならないのでしょうか。そんなことはありません。値引きをしなくとも、お客様に納得して買ってもらえる状況にすればいいのです。つまり、付加価値をつけて売ればいい。

たとえば、大型ドラッグストアで化粧品を買うとすれば、確かに安く手に入ります。けれども、自分に本当にあった商品を探すための、細かい接客を受けることはほとんどないでしょう。一方で、小さな化粧品専門店なら専門家に相談に乗ってもらって買うことができる。それ以上に重要なのは、常連さんなら、過去のデータを店員がよく知っているので、言わなくても「あうん」の呼吸で最も合った商品を提案してくれることになります。

もちろん、そんなきめ細かいサービスよりも値段が安いほうがいいというお客様もいるでしょう。それなら、そういうお客様はドラッグストアに行ってもらって、サービスが必要なお客様のほうをしっかりとキープすればいいのです。



相対的にみて、そういった高い付加価値を求めるお客様のほうが客単価が高くなります。次回はシャッター商店街が成功するための「ストーリー」についてお話ししましょう。

「なぜ小さなコスメ店が大型ドラッグストアに逆襲できたのか?(中沢敦)」の詳細を調べる

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