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ワインブームを支えた陰の立役者「ラベルホルダー」。世界で最初に開発したのは日本人

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「感動をありがとう!」なんて言葉はお約束すぎるが、世界で活躍する日本人を見ると励みになるのは否めない。まだまだ知られていないが、世界に誇るニッポンのナンバーワン中小企業を紹介しよう。

◆世界で最初に開発!ワインの「ラベルホルダーNAO」

 店でワインを頼むとき、リストを眺めてもわからず、困ったことはないだろうか。ソムリエに聞いてやっとの思いで注文した味に感銘を受け、いざ同じものを買おうと思っても、名前が思い出せないこともあるだろう。

「他の酒に比べ、とにかくワインは種類が多い。ラベルもフランス語、イタリア語など各国の言語表記なので、余計に覚えづらいんです」。NAOの創業者・西尾宗三さんは語る。彼こそが、ワイン愛好家最大の悩みを解決した、ラベルホルダーの開発者だ。

 以前から客のためにラベルを剥がしてくれるレストランはあった。しかし水に20分浸けねばならず、仕上がりもふやけてしまう。ワイン卸しを営んでいた西尾さんは店から相談を受け、効率的なラベルの剥がし方を追求し始める。

「シャンパンラベルは、クーラーで濡れても剥がれない作りなんです。それを剥がせる粘着力のフィルム開発を目指しました。ほかのラベルにも応用が利くからです。また粘着力は強くても、フィルムの厚みが足りないとシワが寄る、かといって厚みを追求すると、剥がすときボトルとフィルムの間に隙間ができて、うまく剥がれないんです。試行錯誤の末、しなやかな素材になりました。台紙のほうは裏面に鉛筆でメモができ、油性ペンも滲まない素材を使っています」

 ’92年発売のラベルホルダーNAO。その発明で、客は記録から主体的にワインを選べるようになった。まさにワインブームを支えた陰の立役者といえよう。

取材・文/古澤誠一郎 廣野順子 鼠入昌史(Office Ti+) 岡野孝次 キンマサタカ 安田はつね(本誌) 撮影/鳥飼祥恵

― [世界一な日本人]を探してみた ―



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