いよいよ欧州のサッカーシーズンが始まった。ドイツ、イングランド、スペインと各国のリーグ戦が続々と開幕している。
開幕前の移籍市場では例年同様にいろいろな動きがあったけど、今年は選手以上に監督が目立ったね。多くの名門クラブが監督を交代して新シーズンに臨んでいる。
チャンピオンズリーグ王者のバイエルン・ミュンヘンがグアルディオラを迎えたのをはじめ、バルセロナ(マルティーノ)、レアル・マドリード(アンチェロッティ)、マンチェスター・ユナイテッド(モイーズ)、マンチェスター・シティ(ペジェグリーニ)、さらにチェルシーにはモウリーニョが戻った。これだけ一斉に代わることは過去に例がない。監督が代われば当然、目指すサッカーも変わる。戦い方やクラブ間の力関係など、どんな新たな変化が見られるのかが楽しみだ。
特に、バルサの監督を辞め、1年間の休養を挟んで監督業に戻ってきたグアルディオラが、バルサとは選手の個性がまったく違うバイエルンで、どういうサッカーをやるのかには注目したいね。
移籍金約74億円でネイマールが新加入したバルサからも目が離せない。果たして、メッシとネイマールは噛み合うのか。選手としての格は、4年連続バロンドール(世界年間最優秀選手)のメッシが一枚上。でも、ネイマールにもブラジル代表の10番を背負うプライドがある。このスーパースターふたりをマルティーノ新監督がどう使いこなすのか。うまくいけば、新たな最強チームが生まれるかもしれない。
もちろん、日本人選手の活躍にも期待している。注目はやっぱり、マンUで2年目を迎えた香川。彼しかいない。所属クラブの格、攻撃的なポジションの選手ということを考えれば、ほかの日本人選手とは世間やサッカー界に与えるインパクトが全然違うからね。
ただ、期待は大きいけど、不安もないわけではない。監督が代わり、チームのサッカーがどう変わるのか。そして、香川にどんなプレーが求められているのか、現時点でははっきりしないからだ。しかも、スタメンの座を争うライバルも多い。ひとつ間違えば、戦力外になる可能性もある。
そうした厳しい環境で生き残るには、ゴールを積み重ねるしかない。昨季は6得点。1年目でケガもあったとはいえ、少し物足りない数字だ。具体的に言えば、ふたケタ得点を決めなければ、マンUで不動のスタメンの座を確保するのは難しい。大きな壁だとは思うけど、ぜひ乗り越えてほしいね。
最後に、私事になるけど、先日、外務大臣表彰をいただいた。「日本におけるサッカーの普及に貢献した」という受賞理由だそうだけど、知らされたときは「まさか自分が」と驚いた。
サッカー教室にしろ、メディアの仕事にしろ、僕は誰かに評価してもらおうと思って活動してきたわけではない。でも、こういう賞をいただけたのは本当に光栄で、皆さんとともに受賞したものだとうれしく思っている。自分を信じ、信念を曲げず、長くやり続けることが大切なんだなと、この年になって再確認できた。発言が厳しいとか、辛口だとか、いろいろ言われて、僕はいつもアウェーで戦っているけど(苦笑)、今後も信念を曲げずに、日本のサッカー、そして日本のスポーツのために活動していこうと思う。これからもよろしくお願いします。
(構成/渡辺達也) 【関連記事】
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チャンピオンズリーグ王者のバイエルン・ミュンヘンがグアルディオラを迎えたのをはじめ、バルセロナ(マルティーノ)、レアル・マドリード(アンチェロッティ)、マンチェスター・ユナイテッド(モイーズ)、マンチェスター・シティ(ペジェグリーニ)、さらにチェルシーにはモウリーニョが戻った。これだけ一斉に代わることは過去に例がない。監督が代われば当然、目指すサッカーも変わる。戦い方やクラブ間の力関係など、どんな新たな変化が見られるのかが楽しみだ。
特に、バルサの監督を辞め、1年間の休養を挟んで監督業に戻ってきたグアルディオラが、バルサとは選手の個性がまったく違うバイエルンで、どういうサッカーをやるのかには注目したいね。
移籍金約74億円でネイマールが新加入したバルサからも目が離せない。果たして、メッシとネイマールは噛み合うのか。選手としての格は、4年連続バロンドール(世界年間最優秀選手)のメッシが一枚上。でも、ネイマールにもブラジル代表の10番を背負うプライドがある。このスーパースターふたりをマルティーノ新監督がどう使いこなすのか。うまくいけば、新たな最強チームが生まれるかもしれない。
もちろん、日本人選手の活躍にも期待している。注目はやっぱり、マンUで2年目を迎えた香川。彼しかいない。所属クラブの格、攻撃的なポジションの選手ということを考えれば、ほかの日本人選手とは世間やサッカー界に与えるインパクトが全然違うからね。
ただ、期待は大きいけど、不安もないわけではない。監督が代わり、チームのサッカーがどう変わるのか。そして、香川にどんなプレーが求められているのか、現時点でははっきりしないからだ。しかも、スタメンの座を争うライバルも多い。ひとつ間違えば、戦力外になる可能性もある。
そうした厳しい環境で生き残るには、ゴールを積み重ねるしかない。昨季は6得点。1年目でケガもあったとはいえ、少し物足りない数字だ。具体的に言えば、ふたケタ得点を決めなければ、マンUで不動のスタメンの座を確保するのは難しい。大きな壁だとは思うけど、ぜひ乗り越えてほしいね。
最後に、私事になるけど、先日、外務大臣表彰をいただいた。「日本におけるサッカーの普及に貢献した」という受賞理由だそうだけど、知らされたときは「まさか自分が」と驚いた。
サッカー教室にしろ、メディアの仕事にしろ、僕は誰かに評価してもらおうと思って活動してきたわけではない。でも、こういう賞をいただけたのは本当に光栄で、皆さんとともに受賞したものだとうれしく思っている。自分を信じ、信念を曲げず、長くやり続けることが大切なんだなと、この年になって再確認できた。発言が厳しいとか、辛口だとか、いろいろ言われて、僕はいつもアウェーで戦っているけど(苦笑)、今後も信念を曲げずに、日本のサッカー、そして日本のスポーツのために活動していこうと思う。これからもよろしくお願いします。
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