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セルジオ越後の一蹴両断! 第317回「いよいよ闘莉王や中澤を試すべきときが来たんじゃないかな!」

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国内組、若手中心のメンバーで構成された日本代表が東アジア杯(韓国)で優勝した。

世界で勝つことを目指すなら、アジアで負けてはいけない。だから、どんなメンバーであれ、僕はこの大会のノルマは優勝だと考えていた。素直に結果を喜びたいね。準備期間がないなか、選手たちはよく頑張った。

マスコミが大会前からプッシュしていた柿谷が活躍したのもよかった。中国戦で1得点1アシスト、韓国戦で2得点。数少ないチャンスをモノにし、決定力の高さを見せた。期待を集める選手が、それにしっかり応えて結果を出す。これはうれしいこと。特にスター不在のJリーグにとって、今後、大きなプラスになるだろう。

ただし、手放しで喜んでばかりもいられない。「勝って兜の緒を締めよ」ということわざを思い出してほしいんだけど、3試合とも内容的には苦しかった。特に3戦目の韓国戦だ。アウェーとはいえ、一方的に押し込まれた。セカンドボールもことごとく拾われ、クリアするだけで精いっぱい。こんなにまともにサッカーをさせてもらえなかった日韓戦はいつ以来だろう。

結果的にはカウンターから2点を奪って勝利したわけだけど、ザッケローニ監督も最初からそうした内容での勝利を狙っていたわけではないだろう。勝った喜びで忘れがちだけど、そこはしっかりと指摘しておきたい。

新戦力の発掘という部分に関しては、うまくいった部分もあるし、うまくいかなかった部分もある。






うまくいった部分は、攻撃の選手がよくアピールしたこと。もちろん、筆頭は柿谷。欧州組が戻ってくる次の(親善試合の)ウルグアイ戦(8月14日)も、間違いなく招集されるはずだ。ザッケローニ監督はぜひスタメンで起用してほしい。相性のよさそうな香川や遠藤のスルーパスから柿谷が裏に抜け出す。そんなシーンが見られるんじゃないかな。

得点こそ奪えなかったものの、ストライカーの豊田も存在感を発揮したひとり。先発出場したオーストラリア戦では、持ち味の高さと強さを生かして前線の起点となり、ポストプレーから2点をアシストした。前線でどっしりと構え、相手を背負ってボールをキープして、2列目の選手の上がりを待つ。そういうプレーができるFWは日本に少ない。今後は欧州組のハーフナーがライバルになるだろうけど、総合的に豊田のほうが上だと思う。

そのほかにも、オーストラリア戦で見事な先制点を決めた齋藤、同じくオーストラリア戦で2点取った大迫、さらに2列目ならどこでもこなせる山田などが目についた。

今後、ザッケローニ監督が彼らをどうチームに組み込んで、どう生かすのか。お手並み拝見といきたいね。

一方で、守備陣はアピールに失敗。日本代表の守備は、6月のコンフェデ杯(ブラジル)で3戦9失点と崩壊。なんらかのテコ入れが必要なのに、これまでのメンバーを脅かす選手は見当たらなかった。中国、オーストラリアとの2試合で計5失点。3戦目の韓国戦こそ1失点で終えたけど、ほとんどの時間を1トップの柿谷以外の10人で引いて守っていたことを考えると、厳しい評価をせざるを得ない。

若手がまだまだ使えないとなると、次はいよいよ闘莉王、中澤などのベテランを招集し、試すべきときが来たんじゃないかな。

(構成/渡辺達也 撮影/ヤナガワゴーッ!) 【関連記事】
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