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米戦闘機AV-8Bハリアー2機が19日、世界遺産のグレイト・バリア・リーフ(漢字で書くと大堡礁。だいほしょうと読みます)に演習弾を4発投下していたことが明らかになりました。
緊急投下が起こったのは、2万8000人が参加して3週間の予定で開かれている2年に1度の米豪合同演習2日目のことでした。
米軍第七艦隊の発表によると、米海軍強襲揚陸艦「ボノム・リシャール(Bonhomme Richard)」を発ったAV-8Bはその日、クイーンズランドのタウンシェンド島の爆撃訓練場に爆弾を投下する予定だったのですが、下に民間人のボートが複数あったため、途中で管制塔から無理だとの連絡が入って投下を断念。
そのまま引き返すことになったのですが、あいにく爆弾(総重量1.8トン)積んだまま戻れるほど燃料が残っていなかったんですね。それで…グレイト・バリア・リーフにドッボ~ンしたのです。
幸い練習弾(BDU 45)は不発弾、レーザー誘導弾(GBU 12)は投下時点で武装解除していました。また、グレイト・バリア・リーフからは微妙に外れた地点の浅瀬なので、おそらくサンゴに危害は及ばないものと思われます。米海軍は米海兵隊とオーストラリアと共同で速やかに回収したい方針です。
が、地元の環境保護団体と政治家はカンカンです。グレイト・バリア・リーフ保存運動に関わる緑の党のラリッサ・ウォーターズ(Larissa Waters)上院議員は豪ABC放送に…
「われわれみんな気は確か? 世界遺産の扱いがこれ? 外国の軍に爆弾投下させてるんですよ?」 …と今だに信じられない様子で話してますよ。グレイト・バリア・リーフは豪北東の沖合いに広がる全長2600km、世界最大の珊瑚礁地帯。
[The Guardian]
Image credit: Sarah_Ackerman/FlickrCC
satomi(LILY HAY NEWMAN/米版)
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