週プレＮＥＷＳ読者の皆さん、こんにちは！ 俳優の松下幸司です。
僕と相棒のだいすけが富士山・本八合目の山小屋『胸突江戸屋』でガチンコアルバイト生活を始めてから、２０日が経とうとしています。その間、とにかく驚きと発見と初体験が交差してめまぐるしく時間が過ぎ去っていきました。
■蛇口から水とともに砂利が！
まず初めに感じたことは、間違いなく『水』の尊さですね。いや～、自分のイメージをはるかに超えてましたよ！
山小屋に来て間もないある日のこと、厨房の蛇口をひねったら普通に水が出てきたんだけど思わぬオプションが……。
砂利です。黒ーい砂利。「うぉぉ……マジか……」と。
山小屋のオーナー聞いてみたら、蛇口から出てくる水は貯水タンクに溜めた“雨水”だと発覚！ 「うむ。だから砂利が混ざってるのか」
でもね。この雨水、良い具合に冷えててなかなかウマいんだわ！ カルキ臭くないしね。砂利なんか入ってなければ普通の水道水よりもウマいかも。いやいや、これぞ富士山のおいしい水！
……まぁ、味の話は置いといて。そうなんです。山小屋では、雨水や雪解け水が大切な大切な生活用水となるんです。まさに自然の恵みだね。つまり雨が降らないと山小屋の経営にも関わってくるし、そこで長期間住み込みで働く僕ら従業員も生活していけなくなるんです。
水の一滴は血の一滴。まさにこの言葉に尽きる。
炊事、洗濯、お風呂、飲み水に至るまで。基本、洗い物は少なく！ 節水！ だから、食事の際、茶碗を汚さないようにおかずはご飯の上に乗せて食べます。で、食後は温かいお茶を注いでくるくる回しながら、お新香でキュッキュと汚れや油を落とすようにお茶碗を磨いて、そのお茶をゴックン。初めは実に異様な光景でした（笑）。今ではこれが当たり前になってるけどね。
そして食べた後は洗い物です。食器を洗うのも一苦労。洗剤一滴、水チョロチョロ。んん……洗った気がしません。泡立ちません。油取れてません。今じゃこれが気になりません！
■前回のお風呂からもう１０日に……
はい、そしてですねぇ。これだけ節水節水と言ったら、皆さんも若干気になってるでしょう。よく宿泊のお客さんにも聞かれるんですよね。「風呂どうしてんの？」って。
ではでは秘密のベールを脱ごうじゃありませんか。お風呂はですねー……はい。ちゃんとあります！ 従業員専用の浴室がね。簡易的ではあるけどれっきとしたお風呂です。あ、もちろんシャワーなんて豪華なものは付いてないですよ！
基本的にお風呂は週に１回。はい、“週１”ッス……！
１週間、風呂に入らなかったことって生まれて初めてかもしれない。最初は“ウゲェー”って思ったけど１週間くらいは何とかイケる。うん、まぁギリのラインだろうな。
ただ、雨量が少なくタンクに水が溜まらなければ延期になっちゃうんだ……。うぅ、今まさにヤバい状況なんですよね。実は６月３０日からまとまった雨は１回たらず。今年は空梅雨の影響で、近年でも稀にみる水不足らしいです。前回のお風呂からもうすぐ１０日が経とうと。干からびちまうよ……。
そんなときはスタッフみんなで“雨乞い”ですよ。広間で、祈りのポーズをしながら天に向かって「雨よ降れ～、雨よ降れ～」と仙人っぽい口調で叫びます。あ、これ軽い遊び心も混じってますんで悪しからず（笑）。
でも、下界だと当たり前のようにシャワーの水を出しっ放しにして毎日シャンプーしてたけど、今では考えられないな～。そんくらい水は生きていく上で貴重な命の源だと、あらためて思い知らされています。下に降りてもこの気持ちは大切に持ち続けたいと思う。
ちなみに、お客様は基本的には短期滞在なのでお風呂はありません。洗顔もできないのでフェイス＆ボディーシートは必須ですね。
これまでの富士山での暮らしを通して、自分の常識や既成概念が少しずつボロボロと崩れていってるのを感じます。まだまだ続く山小屋生活。明日の自分のために、頑張りまっせ！！ 松下幸司がお届けしました。次回もお楽しみに！
●松下幸司（まつした・こうじ）
１９８２年３月２１日生まれ、和歌山県出身。０１年に「ｍｅｎ’ｓ ｅｇｇ」モデルとしてデビュー。「花ざかりの君たちへ～イケメン♂パラダイス～」（フジテレビ）、映画「くれないの盃」「タナトス」、舞台「走れ！新九郎」などに出演
●だいすけ
１９８２年７月２１日生まれ、神奈川県出身。Ｍｅｎ’ｓ ｎｏｎ－ｎｏ「ＴＢＣ広告」、花王「サクセス」などＣＭのほか、舞台「シャバダバ」、映画「てやんＤａｙｓ」などに出演。調理師免許を保有
■ブログ「だいすけ、松下幸司のさすらいの“山男２人組”富士山本八合目奮闘記」 【http://046.holidayblog.jp/】
僕と相棒のだいすけが富士山・本八合目の山小屋『胸突江戸屋』でガチンコアルバイト生活を始めてから、２０日が経とうとしています。その間、とにかく驚きと発見と初体験が交差してめまぐるしく時間が過ぎ去っていきました。
■蛇口から水とともに砂利が！
まず初めに感じたことは、間違いなく『水』の尊さですね。いや～、自分のイメージをはるかに超えてましたよ！
山小屋に来て間もないある日のこと、厨房の蛇口をひねったら普通に水が出てきたんだけど思わぬオプションが……。
砂利です。黒ーい砂利。「うぉぉ……マジか……」と。
山小屋のオーナー聞いてみたら、蛇口から出てくる水は貯水タンクに溜めた“雨水”だと発覚！ 「うむ。だから砂利が混ざってるのか」
でもね。この雨水、良い具合に冷えててなかなかウマいんだわ！ カルキ臭くないしね。砂利なんか入ってなければ普通の水道水よりもウマいかも。いやいや、これぞ富士山のおいしい水！
……まぁ、味の話は置いといて。そうなんです。山小屋では、雨水や雪解け水が大切な大切な生活用水となるんです。まさに自然の恵みだね。つまり雨が降らないと山小屋の経営にも関わってくるし、そこで長期間住み込みで働く僕ら従業員も生活していけなくなるんです。
水の一滴は血の一滴。まさにこの言葉に尽きる。
炊事、洗濯、お風呂、飲み水に至るまで。基本、洗い物は少なく！ 節水！ だから、食事の際、茶碗を汚さないようにおかずはご飯の上に乗せて食べます。で、食後は温かいお茶を注いでくるくる回しながら、お新香でキュッキュと汚れや油を落とすようにお茶碗を磨いて、そのお茶をゴックン。初めは実に異様な光景でした（笑）。今ではこれが当たり前になってるけどね。
そして食べた後は洗い物です。食器を洗うのも一苦労。洗剤一滴、水チョロチョロ。んん……洗った気がしません。泡立ちません。油取れてません。今じゃこれが気になりません！
■前回のお風呂からもう１０日に……
はい、そしてですねぇ。これだけ節水節水と言ったら、皆さんも若干気になってるでしょう。よく宿泊のお客さんにも聞かれるんですよね。「風呂どうしてんの？」って。
ではでは秘密のベールを脱ごうじゃありませんか。お風呂はですねー……はい。ちゃんとあります！ 従業員専用の浴室がね。簡易的ではあるけどれっきとしたお風呂です。あ、もちろんシャワーなんて豪華なものは付いてないですよ！
基本的にお風呂は週に１回。はい、“週１”ッス……！
１週間、風呂に入らなかったことって生まれて初めてかもしれない。最初は“ウゲェー”って思ったけど１週間くらいは何とかイケる。うん、まぁギリのラインだろうな。
ただ、雨量が少なくタンクに水が溜まらなければ延期になっちゃうんだ……。うぅ、今まさにヤバい状況なんですよね。実は６月３０日からまとまった雨は１回たらず。今年は空梅雨の影響で、近年でも稀にみる水不足らしいです。前回のお風呂からもうすぐ１０日が経とうと。干からびちまうよ……。
そんなときはスタッフみんなで“雨乞い”ですよ。広間で、祈りのポーズをしながら天に向かって「雨よ降れ～、雨よ降れ～」と仙人っぽい口調で叫びます。あ、これ軽い遊び心も混じってますんで悪しからず（笑）。
でも、下界だと当たり前のようにシャワーの水を出しっ放しにして毎日シャンプーしてたけど、今では考えられないな～。そんくらい水は生きていく上で貴重な命の源だと、あらためて思い知らされています。下に降りてもこの気持ちは大切に持ち続けたいと思う。
ちなみに、お客様は基本的には短期滞在なのでお風呂はありません。洗顔もできないのでフェイス＆ボディーシートは必須ですね。
これまでの富士山での暮らしを通して、自分の常識や既成概念が少しずつボロボロと崩れていってるのを感じます。まだまだ続く山小屋生活。明日の自分のために、頑張りまっせ！！ 松下幸司がお届けしました。次回もお楽しみに！
●松下幸司（まつした・こうじ）
１９８２年３月２１日生まれ、和歌山県出身。０１年に「ｍｅｎ’ｓ ｅｇｇ」モデルとしてデビュー。「花ざかりの君たちへ～イケメン♂パラダイス～」（フジテレビ）、映画「くれないの盃」「タナトス」、舞台「走れ！新九郎」などに出演
●だいすけ
１９８２年７月２１日生まれ、神奈川県出身。Ｍｅｎ’ｓ ｎｏｎ－ｎｏ「ＴＢＣ広告」、花王「サクセス」などＣＭのほか、舞台「シャバダバ」、映画「てやんＤａｙｓ」などに出演。調理師免許を保有
■ブログ「だいすけ、松下幸司のさすらいの“山男２人組”富士山本八合目奮闘記」 【http://046.holidayblog.jp/】