こんにちは。恋愛ライターの石田です。ボナー・フェラーズというアメリカ人男性を知っていますか? 1945年、日本が連合国に降伏して、第二次世界大戦が終結。マッカーサー元帥率いるGHQ(連合国軍最高司令官総司令部)が日本を占領統治するため厚木飛行場に降り立ったのは、8月30日のことでした。あのコーンパイプをくわえた姿が印象的なマッカーサーから信頼され、重要な調査を命じた相手が陸軍准将ボナー・フェラーズです。
誰もが知っている歴史の1ページに隠された驚きの真実……。戦争における天皇の役割とは? 戦争を始めたのは本当は誰なのか、終わらせたのは誰か? 7月27日公開の映画『終戦のエンペラー』は、終戦直後の日本で、マッカーサーが命じた知られざる戦争責任を巡る極秘調査の様子を通じて、日本とアメリカがいかにして現在に至る関係性を築いていったのかをハリウッド側から描いた感動のドラマです。
終戦前後の兵庫県を舞台に、幼い兄妹が必死に生き抜こうとした悲劇を描いた『火垂るの墓』を見て平然としていられないように、「もし、自分があの時代に生きていたら何ができただろう?」と考えずにはいられません。
ラフカディオ・ハーンの作品を愛し、日本文化に通じていたフェラーズ准将は、生々しい空襲の跡を見て、崩壊寸前の日本を助けようと決意します。フェラーズ准将は大学生時代に日本人留学生のアヤと出会い、恋をしていました。でも、父親が危篤という知らせを受け、アヤは突然彼の前から姿を消してしまいます。
その後、日本にやってきたフェラーズとアヤは再会を果たし、2人の想いは静かに燃え上がるのですが、開戦が再び2人を引き裂きます。(実話をもとに、フィクションを織り交ぜたこの物語の鍵を握るアヤを演じた初音映莉子さんの凛とした美しさは思わず息をのむほどです。)
ほんの小さなすれ違いや誤解から関係がうまくいかなくなって離れてしまうカップルは多いけれど、相手のことを理解しようと必死で努力しても周囲の圧力に引き裂かれてしまう二人もいます。日本の運命を決定づけた人間ドラマでもあると同時に、とても切ない恋愛模様も描かれているのです。
「日本を愛したアメリカ人と、そのアメリカ人に日本の魅力を伝えた日本人留学生。戦争がはじまりふたりの交流はいったん途絶えてしまうのですが、戦争後、彼はGHQのマッカーサーの部下となって再び日本へ来ることになるのです。そして、その後の日本の運命を決定づけるある調査に関与していきます。
もしも日本という国に、そして日本人に関心のない人物がその任務についていたとしたならば、この国は今とは違う未来を辿っていたかもしれません」(プロデューサー/名良橋陽子氏)というように、また「愛の反対は憎しみではない 無関心だ」とマザー・テレサの言葉にもあるように、関心を持つことがどれほど大事か、分からないことを理解しよう、真剣に向き合おうとすることで、その後の未来までも変えることを、この作品は教えてくれます。
■作品情報『終戦のエンペラー』
キャスト:マシュー・フォックス トミー・リー・ジョーンズ 初音映莉子 西田敏行
羽田昌義 火野正平 中村雅俊 夏八木勲 桃井かおり 伊武雅刀 片岡孝太郎
プロデューサー: 奈良橋陽子 ゲイリー・フォスター 野村祐人 ラス・クラスノフ
監督: ピーター・ウェーバー
原作: 岡本嗣郎「陛下をお救いなさいまし」(集英社刊)
脚本: デヴィッド・クラス ヴェラ・ブラシ
配給:松竹
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公式サイト: http://www.emperor-movie.jp/
2013年7月27日(土)全国ロードショー
※@nifty恋愛・結婚からの寄稿です。
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