88年3月。爆笑問題は初めて舞台に立った。芸歴25周年を迎えた彼らは最初の頃こそ紆余曲折がありながらも、ここ20年近くはテレビで見ない日はないほどの活躍を見せている。バラエティ界のスター街道を歩み続けている彼らだが、かつて仕事がなかった時期のことを尋ねると、太田光さんは「なんか、何もできないのはもう……つらかったね」と振り返る。
バラエティ以外の仕事でも、小説、連載などの原稿の執筆を抱える太田をずっと側で見ている田中裕二さんも「太田はここ10年ぐらいは『締め切りが、締め切りが……』って言っている感じはありますね」と証言する。
「原稿つっても俺のはホント、ネタなんで。例えば『爆笑問題の日本史原論』なんかは毎月どっさり資料を読んでから、咀嚼して、整理して、流れを把握して、それからネタを考えるってなるから」(太田)
そんなつらさを抱えながらも「仕事がないときに比べたら全然いい」と語る太田さん。だが、今の状態で、かつてのような「売れなくなる恐怖」はもうないでしょう、と尋ねると、二人は口を揃えて同じ回答が返ってきた。
「いや、まだありますよ」(太田)
「それはね、ありますよ。ただ、自分は怖さというよりは寂しさかな。番組が終わっていくことで芸能界の中心でいられなくなるのがイヤ。僕はお祭りがあったら、その中心にいたい。学校ならクラスの中心でワイワイやっているところにいたいというのがあるんで、売れなくなり、端に追いやられるのはつらいなって思う」(田中)
爆笑問題ほどのフロントランナーでも……いや、フロントランナーだからこその恐怖心と、それを克服するための努力を怠らないのか。考えさせられることの多いインタビューであった。
※このインタビューの全容は、7/16発売の「週刊SPA!」の「エッジな人々」にて掲載中!
<本誌構成/SPA!編集部 写真/植松千波 再構成/SPA!編集部>
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