あなたは夏目三久に何を見ますか? 日本テレビの局アナとして担当番組を数多く持っていたのにもかかわらず、俗に言う“スキャンダル写真”が世間に出回り、担当をすべて外されるだけではなく、結果的に日本テレビを退社するにまで至った夏目三久。
フリーアナウンサーに転身後、テレビ朝日「マツコ&有吉の怒り新党」にて他局初レギュラーを担当し、そして、人気アシスタントとして、今、番組には欠かせない存在になっています。さらには、今年から古巣日本テレビでの「真相報道バンキシャ!」にMCとして見事に返り咲きました。
逆境を生きた末、そこから這い上がるその姿に「あっぱれ!」と、テレビに映る夏目さんを見るたびに筆者は、実に気持ちを良くしています。そんな夏目さんがレギュラー出演しているドラマがTBSにて始まりました。タイトルは「半沢直樹」。主演は、堺雅人。夏目さんの活躍を見るときに感じる「痛快さ」をこのドラマでも同様に感じることができました。今回は、そんな痛快ドラマ「半沢直樹」の魅力を紹介します!
大ピンチの男が振り絞る金言の数々!
堺雅人さんが演じる主人公・半沢直樹が、銀行に入社するところからストーリーは始まります。バブル時代に入社した同期の面々も「一度でもしくじれば、すぐに飛ばされる」というルールのもと、出世組・左遷組と分かれながらも、キャリアをつんでゆきます。
半沢は、部下からも慕われ、仕事ができる人物として、上司から大きな仕事を任されるのです。しかし、その仕事が失敗に終わり、その責任を不条理にもすべてなすりつけられる、文字通り「どん底」に突き落とされてしまうわけです。
上司は誰も責任を負ってくれず、完全に四面楚歌、「一度でもしくじれば、すぐに飛ばされる」という暗黙のルールがちらつくものの、裸一貫、すべてを敵に回しながらもどん底から這い上がって行く、そんな“痛快”銀行マンドラマが「半沢直樹」です。
このドラマの魅力は、劇中に何度も飛び出る言葉。「部下の手柄は上司のもの。上司の失敗は部下の責任」や「銀行は晴れた日に傘を貸して、雨の日に取り上げる」など、主人公・半沢直樹の銀行マンとしての精神の支柱を崩すような言葉が、じつに軽妙に、そして、じつにいやらしく飛び交います。しかし、半沢直樹は窮地に立たされても、這いつくばって言葉を絞り出します。「人の善意は信じますが、やられたらやり返す! 倍返しだ!!それが私の流儀なんで」
給料も激減し、今までの生活水準を落とさなければならないほどのピンチだからこそ、振り絞って半沢の口から出るその言葉は、まさに金言です。ここぞ、「痛快ドラマ」のゆえんです。四面楚歌の人間が一念発起する姿を見るだけでも、このドラマを見る充分な価値があると思います。
日々の仕事におけるストレス、上司へ言いたいけど言えないこと、誰にも相談できない小さな悩みがある人々にとって、これほど胸をすく思いができるドラマはないでしょう。ストレス発散には最適の作品です!
主人公とかぶる夏目三久キャスティングの妙
そして、この半沢直樹には銀行との暗い過去があるのです。因縁浅からぬその銀行に、あえて、入社した半沢直樹。第1話で半沢は「偉くなってやらなければならないことがある」と語っています。「なぜ、なんのために、この銀行を選んだのか?」そして、「何をやるつもりなのか?」
半沢の暗い過去の原因になった銀行。そのイメージキャラクターを演じるのが、くしくも夏目三久なのです。女子アナウンサーとして、一度は去ったテレビ局に、見事に返り咲き、局の看板番組を担当するにまで至った夏目さん。彼女の再復活に、視聴者として“気持ちよさ”を感じるように、窮地に立たされた半沢直樹は、これからどんな再復活を見せてくれるのでしょうか? 主人公・半沢直樹の半生を想起させる夏目三久をキャスティングしたあたりを見ると、「このドラマ、攻めてるなぁ〜」と思わざるを得ません。
及川光博、香川照之、北大路欣也、上戸彩と実力派メンバーだけではなく、オネエキャラの片岡愛之助、愛人・壇蜜など異色のキャスト陣は見逃すことができません。第1話にて宇梶剛士さんの大阪弁があまりにもヘタで、ドラマ中盤から完全に標準語のキャラクターにキャラ変更している辺りも、ご愛嬌と言えるでしょう。
豪華メンバー・異色キャストだけでなく、主人公・半沢直樹が紡ぎだす金言が視聴者のストレスを発散してくれるのもこのドラマの醍醐味になるでしょう。初回のエンディングでは、半沢の言葉があまりにも痛快すぎて、筆者は思わず爆笑してしまいました。
とにかく、ドラマ「半沢直樹」第1話は、「エンターテインメントとして気楽に観ていただき、『ああ面白かった』と言っていただけたら、それで満足です」という原作者・池井戸潤先生の言葉通りの内容でした。日々の生活にストレスを感じている読者の皆さんは、是非ともスカッとするためにご覧下さい。
「半沢直樹の原作小説」の詳細を調べる
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逆境を生きた末、そこから這い上がるその姿に「あっぱれ!」と、テレビに映る夏目さんを見るたびに筆者は、実に気持ちを良くしています。そんな夏目さんがレギュラー出演しているドラマがTBSにて始まりました。タイトルは「半沢直樹」。主演は、堺雅人。夏目さんの活躍を見るときに感じる「痛快さ」をこのドラマでも同様に感じることができました。今回は、そんな痛快ドラマ「半沢直樹」の魅力を紹介します!
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堺雅人さんが演じる主人公・半沢直樹が、銀行に入社するところからストーリーは始まります。バブル時代に入社した同期の面々も「一度でもしくじれば、すぐに飛ばされる」というルールのもと、出世組・左遷組と分かれながらも、キャリアをつんでゆきます。
半沢は、部下からも慕われ、仕事ができる人物として、上司から大きな仕事を任されるのです。しかし、その仕事が失敗に終わり、その責任を不条理にもすべてなすりつけられる、文字通り「どん底」に突き落とされてしまうわけです。
上司は誰も責任を負ってくれず、完全に四面楚歌、「一度でもしくじれば、すぐに飛ばされる」という暗黙のルールがちらつくものの、裸一貫、すべてを敵に回しながらもどん底から這い上がって行く、そんな“痛快”銀行マンドラマが「半沢直樹」です。
このドラマの魅力は、劇中に何度も飛び出る言葉。「部下の手柄は上司のもの。上司の失敗は部下の責任」や「銀行は晴れた日に傘を貸して、雨の日に取り上げる」など、主人公・半沢直樹の銀行マンとしての精神の支柱を崩すような言葉が、じつに軽妙に、そして、じつにいやらしく飛び交います。しかし、半沢直樹は窮地に立たされても、這いつくばって言葉を絞り出します。「人の善意は信じますが、やられたらやり返す! 倍返しだ!!それが私の流儀なんで」
給料も激減し、今までの生活水準を落とさなければならないほどのピンチだからこそ、振り絞って半沢の口から出るその言葉は、まさに金言です。ここぞ、「痛快ドラマ」のゆえんです。四面楚歌の人間が一念発起する姿を見るだけでも、このドラマを見る充分な価値があると思います。
日々の仕事におけるストレス、上司へ言いたいけど言えないこと、誰にも相談できない小さな悩みがある人々にとって、これほど胸をすく思いができるドラマはないでしょう。ストレス発散には最適の作品です!
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そして、この半沢直樹には銀行との暗い過去があるのです。因縁浅からぬその銀行に、あえて、入社した半沢直樹。第1話で半沢は「偉くなってやらなければならないことがある」と語っています。「なぜ、なんのために、この銀行を選んだのか?」そして、「何をやるつもりなのか?」
半沢の暗い過去の原因になった銀行。そのイメージキャラクターを演じるのが、くしくも夏目三久なのです。女子アナウンサーとして、一度は去ったテレビ局に、見事に返り咲き、局の看板番組を担当するにまで至った夏目さん。彼女の再復活に、視聴者として“気持ちよさ”を感じるように、窮地に立たされた半沢直樹は、これからどんな再復活を見せてくれるのでしょうか? 主人公・半沢直樹の半生を想起させる夏目三久をキャスティングしたあたりを見ると、「このドラマ、攻めてるなぁ〜」と思わざるを得ません。
及川光博、香川照之、北大路欣也、上戸彩と実力派メンバーだけではなく、オネエキャラの片岡愛之助、愛人・壇蜜など異色のキャスト陣は見逃すことができません。第1話にて宇梶剛士さんの大阪弁があまりにもヘタで、ドラマ中盤から完全に標準語のキャラクターにキャラ変更している辺りも、ご愛嬌と言えるでしょう。
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とにかく、ドラマ「半沢直樹」第1話は、「エンターテインメントとして気楽に観ていただき、『ああ面白かった』と言っていただけたら、それで満足です」という原作者・池井戸潤先生の言葉通りの内容でした。日々の生活にストレスを感じている読者の皆さんは、是非ともスカッとするためにご覧下さい。
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