「サービスとは、何ですか?」
と聞かれたら、あなたは何と答えますか? どこからどこまでがサービスなのか、人によって感じ方も違います。サービスを提供する側となれば、さらに難しいです。サービスとは、お客様に対し常に期待を超えるプラスαの応対ができることです。では、極上のサービスとは何なのでしょうか? 極上のサービスについて考えてみましょう。
1杯の紅茶で期待を超えるサービスとは
高級ホテルのラウンジでは、何度も訪れるお客様の名前や過去に注文したお茶の種類を覚えています。紅茶の種類だけでもすごい数がありますが、その中でもお客様の好みを覚え、毎回好みの紅茶を出してくれます。
さらに、ティーカップにお茶がなくなりそうになると、こちらからお願いしなくても注いでくれます。カップが空になることはなく、常に充たされている状態でくつろぐことができます。
高級ホテルとしては、ここまでのことは当たり前かもしれません。しかし、このホテルのサービスがすばらしいのは、お客様のお茶の飲み方を見ている点です。カップいっぱい注がれているお茶を飲むのと、残り少ないお茶を飲み干そうとしているのとでは、それぞれ飲み方が違います。
それを遠くから観察し、お客様のお茶がなくなった絶妙なタイミングで注ぎに来てくれるのです。お茶の量を確認しに席の近くを歩かれても落ち着きません。お客様がくつろげるよう、最大の気配りをしながらサービスを提供する。これこそ、期待を超えるサービスと言えます。
期待していないサービスを提供しよう
たとえば電話サービスで、お客様のお誕生日に「おめでとうございます」とお祝いが言えるのは、期待どおりのサービスです。しかし、お孫様のお誕生日にも「おめでとうございます」と言えたとしたら、期待を超えるサービスになります。
お客様からお孫様のプレゼントのご相談を承り、その履歴を控えておけば、1年後に「お孫様のお誕生日、もうそろそろですね」とお伝えすることができます。
自分が大切にしている人や物を一緒に大切にしてもらったと実感したとき、人はとてもうれしくなるものです。さらに、自分が伝えたことを長い間ずっと覚えていてくれたということも、期待を超える心遣いにつながります。
この「期待していないサービスの提供」は、お客様との心の距離をぐっと近づけてくれます。お客様の記憶に残るサービスとは、お客様のことをよく知り、それをさりげなく提供するという1つひとつのサービスの積み重ねなのです。しかし、ここまでのサービスは、よくあるただの期待を超えるサービスです。
「相手に気づかれない」究極サービス
お客様と信頼を築くためには、さらに深いサービスが必要です。それでは、究極のサービスを実践している、あるお寿司屋さんを紹介します。
このお寿司屋さんはお客様がカウンターに座ったときに、必ずチェックすることがあります。それは、「お客様の利き手がどちらか」ということです。お茶やお通しを出した瞬間に、お客様が右利きなのか左利きなのかを確認し、ネタを出すときの位置をそれに応じて変えているのです。つまり、お客様がネタを取りやすいように、右利きなら右から、左利きなら左から取りやすいようにネタを並べていくのです。
一見、お客様は、その気遣いに気づかないかもしれません。何かを提供し、「ありがとう」と言ってもらえるようなサービスではないのかもしれません。しかし、このような気遣いこそ、お客様との信頼を積み重ねていく上では大切なのです。
相手に気づかれないサービスは心地いい
例えば、電話でお客様の声を聞き、ご年輩だと感じた場合には、ゆっくり話したり、大きめの声でわかりやすいように話をします。急いでいるお客様にはきびきびと。疲れているお客様には簡潔に。それぞれのお客様に合わせて応対を変えていきます。それは、お客様は気づいていないことかもしれません。
しかし、なぜか居心地がいい。なぜか安心する。言葉では説明のつかない右脳で感じる心地良さを提供することができます。脳で感じる心地良さを提供することができます。
「どうしたら期待に沿えるか」
「どうしたら期待以上のサービスが提供できるか」
を追求することも、もちろん大切です。しかし、本当に大切なことは、相手に「ありがとう」と言ってもらえないことに関しても、常に相手を思い、どれだけ行動できるか、なのです。
見返りを気にせずに、相手のことを考えて対応できているかどうか。日の目を浴びないところでも相手を考える気持ちこそ、極上のサービスと言えます。
相手に気づかれないサービスこそ、ゆるぎない信頼関係を築く極上のサービスなのです。期待以上のサービスを提供するための技術を学びたい人は「期待以上に応える技術(著:網野麻理)」という本がおすすめです。気になる人は読んでみて下さい。
「期待以上に応える技術(網野麻理)」の詳細を調べる
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さらに、ティーカップにお茶がなくなりそうになると、こちらからお願いしなくても注いでくれます。カップが空になることはなく、常に充たされている状態でくつろぐことができます。
高級ホテルとしては、ここまでのことは当たり前かもしれません。しかし、このホテルのサービスがすばらしいのは、お客様のお茶の飲み方を見ている点です。カップいっぱい注がれているお茶を飲むのと、残り少ないお茶を飲み干そうとしているのとでは、それぞれ飲み方が違います。
それを遠くから観察し、お客様のお茶がなくなった絶妙なタイミングで注ぎに来てくれるのです。お茶の量を確認しに席の近くを歩かれても落ち着きません。お客様がくつろげるよう、最大の気配りをしながらサービスを提供する。これこそ、期待を超えるサービスと言えます。
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お客様からお孫様のプレゼントのご相談を承り、その履歴を控えておけば、1年後に「お孫様のお誕生日、もうそろそろですね」とお伝えすることができます。
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「相手に気づかれない」究極サービス
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一見、お客様は、その気遣いに気づかないかもしれません。何かを提供し、「ありがとう」と言ってもらえるようなサービスではないのかもしれません。しかし、このような気遣いこそ、お客様との信頼を積み重ねていく上では大切なのです。
相手に気づかれないサービスは心地いい
例えば、電話でお客様の声を聞き、ご年輩だと感じた場合には、ゆっくり話したり、大きめの声でわかりやすいように話をします。急いでいるお客様にはきびきびと。疲れているお客様には簡潔に。それぞれのお客様に合わせて応対を変えていきます。それは、お客様は気づいていないことかもしれません。
しかし、なぜか居心地がいい。なぜか安心する。言葉では説明のつかない右脳で感じる心地良さを提供することができます。脳で感じる心地良さを提供することができます。
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