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ウェアラブル端末裁判の幕開け。
以前ギズモードでもお伝えした、グーグルグラスをかけたまま運転していた女性セシリア・アバディー(Cecilia Abadie)さんを覚えていますか? グラスだろうとスマートフォンだろうと運転中にモニターを見ていることが問題だと、サンディエゴ警察に違反キップをきられた彼女。キップにはハッキリと「グーグルグラス」と書かれていました。
先日、彼女のケースについてサンディエゴ地裁が訴訟を取り下げました。つまり、不起訴、罪に問われません、と。その理由は、グラスをかけていた彼女が、運転中にグラスを使用していたという証拠がないから。
彼女に課せられていたのは、スピード違反のチケットと共に与えられた「運転中のモニター閲覧」違反チケット。モニターとはつまり、グーグルグラスのこと。ポイントとなったのは、彼女は運転中に本当に「モニター」を見ていたのかどうか。グラスがアクティブな状態だったのかということ。ネタ元のロイターが報じたところによりますと、裁判所コミッショナーのJohn Blair(ジョン・ブレア)氏は、運転中にグラスが「オン」だったという確かな証拠がないと結論づけました。
また、審理の際に、彼女にキップをきったKeith Odle(キース・オードル)警察官も、元々グラスで違反キップを切るつもりはなかったが、彼女があまりに反抗して怒り狂うので、仕方なく切ってしまったとコメントしたのも不起訴の要因の1つとなったようです。
アバディーさんのケースでは、証拠無しで不起訴となりました。が、これで運転中にグラスがOKだ、安全だというクリアな線引きがされたわけではありません。ウェアラブル端末がますます注目を浴びれば、今後似た様なケースが多くでてくることになるでしょう。さすれば、全員がおとがめ無しとも限りませんな。
[Reuters]
そうこ(JAMIE CONDLIFFE /米版)
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