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ビジネス本に「9割」という言葉が躍る理由とは?

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世の中あらゆるものに名前がある。でも、なかには「それって誤表示じゃない?」と思われるほど実態に合わなかったり、一見矛盾してるような名称で呼ばれているものも少なくない。そんな“名は体を表さない”物件を、さまざまなジャンルからピックアップ。何がどうしてそうなったのか、その真相を徹底調査!

◆[ビジネス書名]部門

 ビジネス書には極端だったり、無理やりなタイトルが多いけど、この数年で目立つようになったのが『○○が9割』などと謳う本。そこで“9割本”の編集者に、その根拠を尋ねてみた。

 まずは『営業は準備が9割!』を担当したディスカヴァー・トゥエンティワンの千葉正幸さん。

「本書に9割の具体的な根拠は示されていませんし、学術的な裏づけもありません。ただ、営業の業務では下準備がとても重要である、という本書の要点を強調し、わかりやすく伝えるためのキーワードとして『9割』という数字が端的だと判断しました」

 また『書くだけで自分が9割変わる』を担当したプレジデント社の岡本秀一さんも「数値化された根拠はありませんが、『ガラリと』といった意味を示す形容詞的に『9割』を用いました」と語る。

 実は今回、さまざまな“9割本”の編集者に打診をしたが、軒並み取材NGでチト苦労したのだ。

「そりゃ断るよ。9割の根拠もないうえに、『ノリでつけた』『正直パクりました』とも言えないし」と苦笑するのは、匿名で語ってくれたビジネス書編集者の男性。

「『9割』が頻出するようになったのは、’05年刊行の新潮新書『人は見た目が9割』がヒットしてから。『とても重要』といったニュアンスを伝えるのに便利というのもあるけど、流行のフレーズに便乗して、少しでも読者の興味を引きたいという意図も強いと思う」

 必死さも「9割」ってことね。

― ジャンル別[気になる名称]大調査【8】 ―



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