今年もさまざまなクルマが発売されましたが、なかでも元気なのがコンパクトカー市場。国産車をはじめ、ドイツ車、フランス車、イタリア車などの輸入車からも値ごろ感満載の新モデルが登場しました。そこで代表的な4車種をピックアップ。寸評&10点満点で採点してみました
西村直人=文 Text by Nishimura Naoto
池之平昌信=写真 Photographs by Ikenohira Masanobu
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今回取り上げたクルマのなかで、所有欲を満たしたいのであればAクラスがダントツだ。ボディサイズは、輸入車の3台は同じぐらいだが、Aクラスの威厳はやっぱりメルセデスならでは。次いでV40→ゴルフ→フィットの順となる。
走りはゴルフが1番。下位モデルに搭載される1.2リッターターボエンジンは、スペックこそ大人しく105馬力だが、ウソみたいによく走るし、都市部でも実燃費リッター16~17kmはコンスタントに出せる。2番手はフィットの1.5リッターモデルで3番手はV40。V40はとても速いのだが、パワフルさが強調されたエンジンフィールに意見が分かれるところだ。Aクラスは、乗り心地の硬さと、動き出しがスロー過ぎるため4番手とした。
ちなみに、輸入車のオススメ度はゴルフが9点、Aクラスが6点、V40が7点だ。フィットの各モデルが7~8点なので、この中では、ゴルフがオススメということになるが、フィットは格上の輸入車相手に大健闘。価格面を考慮すれば、フィットの総合力が高いことがわかる。新車選びの際は、参考にしてほしい。
◆ボルボ V40
「北欧デザインはイイ」といわれるのもV40を見れば誰もが納得。独特なリアスタイルは遠くからでも記号性溢れるデザイン。「ストレスレスチェア」並みのフロントシートは心地良いが、開口部の狭いリアシートへの乗り込みにはコツがいる
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◆メルセデス・ベンツ Aクラス
メルセデス・ベンツの大きなマークにはミリ波レーダーが入っていて、前方の障害物や車両を検知する。Aクラスの派生モデルとしてクーペ風セダンCLA、背高のBクラスがあるが、今後、SUV風のGLAもラインアップされる予定だ
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◆ホンダ フィット
発売から1か月で約8万4000台を受注。ちなみにガソリンモデルとハイブリッドモデルの差額を吸収するには、燃費差だけで考えると年間1万km走っても14年以上かかる(ガソリン1リットル150円で試算)。ガソリンモデルでも十分に経済的だ
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◆VW ゴルフ
輸入車初の日本カー・オブ・ザ・イヤー受賞。フィットより300mm以上全長が長く100mm以上幅が広いが、車両重量は1240kgに抑えられているため燃費数値も良好(実燃費でリッター16.3km)。家族連れでの引っ越し以外、これ1台でなんでもできる万能選手だが優等生すぎて味気ないのも事実
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【結論】
「ハイブリッド化しないとクルマが売れない」とメーカーが疑心暗鬼になっていないか心配。クルマは工業製品として出来が良く作り手の魅力が伝わらないと。ハイブリッド化すれば何でもいいというわけではない!
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