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小笠原新島出現と太陽活動の意外な関係

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地球の気候に大きな影響を及ぼす太陽活動。その活発レベルを測る指標が、太陽表面に出現する「黒点」の数だ。黒点の数が多いほど活発で、少ないほど不活発。黒点数は通常、定期的に極大期(数百個)と極小期(0個に近い)を繰り返している。

ところがここ最近、この黒点数に明らかな異常が観測されている。地球惑星科学の権威である東京工業大学・地球生命研究所の丸山茂徳教授はこう説明する。

「太陽の黒点数は極大期から次の極大期まで、従来はほぼ11年周期とされてきましたが、前回の2001年から12年が経過した今になっても、ピークにはまったく達していない。黒点の数が少ないということは、太陽から来るエネルギーが減っているということです。地球は温暖化が進んでいると一般的にいわれますが、実際にはむしろ寒冷化に向かっていると思われます」

その結果、今年は欧州で低温が続き、日本では寒暖の差がはっきり出て、夏はより暑いものの冬はより寒くなり、降雪も多くなる傾向が見られるという。

科学評論家の大宮信光氏もこう指摘する。

「太陽観測衛星『ひので』の調査結果により、太陽活動が停滞期に入ろうとしている可能性が指摘されています。1645年から1710年までの間、太陽活動が極端に不活発になり、黒点の数が少ない状態が続いた『マウンダー極小期』と呼ばれる時期があったのですが、それが再来しつつあるのではないかという学説を唱える人が増えています」

マウンダー極小期には、江戸時代前期の日本も繰り返し寒波に襲われ、農作物が不作続きに。何度も飢饉(ききん)が発生し、多くの人が犠牲になった。

さらに、太陽活動の低下は地球表面の気候のみならず、内部の地殻活動や火山活動にまで影響を及ぼすのだという。前出の丸山教授はこう説明する。

「太陽活動が低下すると、通常時は地球を適度に覆(おお)っている太陽風のシールドがなくなり、銀河系宇宙からやって来る『宇宙線』をはね返せなくなる。宇宙線は強力な放射線で、例えばコーラに照射すると液体中の炭酸が気化して発泡します。これと同様に、地下の活断層の間にある水分や、火山のマグマの成分が宇宙線にさらされることで気化し、膨張することで、地震や噴火が発生しやすくなることは十分に考えられます」

11月20日、小笠原諸島・西之島付近で海底火山が噴火し、海上に突如として“新島”が出現した。これも太陽活動の不活発化と関係があるのかもしれない。

■週刊プレイボーイ50号「太陽活動弱体化→『マウンダー極小期』再来で大噴火&大地震が連発する!?」より 【関連記事】
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