今年もいよいよあと約1か月。忘年会で忙しいシーズンがやってくる。忘年会のお楽しみといえば、二次会・三次会で行く男同士で繰り出すキャバクラ。店内では、ちょっとでもキャバ嬢の気を引こうとSNSにアップした自慢の写真を見せたり、さり気なくSNSの連絡先を交換したりといった機会がある、かもしれない。そんなとき、「電波悪いからつながらない!」ではカッコつかない。そこで今回は、そんなキャバ嬢とのやりとりを妄想しつつ、夜の繁華街でのiPhone 5sの電波状況を調査した。巷ではいろいろな場所での電波調査がニュースになっているが、世の男性が一番気になっているであろう、繁華街で一番ビンビンなのは、果たしてどのキャリアなのだろうか?
【端末】iPhone 5s(ドコモ、au、ソフトバンク)
【場所】東京の夜の繁華街5エリア
【日時】2013年11月21日
【アプリ】通信速度測定アプリ「RBB TODAY SPEED TEST」
計測地点は、5都市各3地点の計15か所。新宿、渋谷、六本木、銀座、錦糸町と雰囲気の異なるエリアで、飲み屋、キャバクラ、高級クラブ、風俗があるビルやその周辺で計測を行なった。結果は下記の表のとおり。
⇒【調査結果】の詳細はこちら http://nikkan-spa.jp/544162/iphone5snt
勝ち星を見るとドコモ3勝、au10勝、ソフトバンク2勝で、auが大差をつけての1位。平均速度をみても、auはソフトバンクの2倍弱速いという結果となった。ちなみに、今回の調査では、ビル間の狭い隙間ですら3キャリアともLTE通信が可能で、計測地点付近で3G接続に切り替わることは1度もなかった。繁華街だけあって、各社とも電波対策が重点的に行われているのだろう。
それでは、各都市の結果を詳しく見ていこう。
銀座は、新橋駅を起点に8丁目から並木通りに沿って数寄屋橋交差点に向かって調査した。8丁目にあるビル地下の飲食店街では、ドコモがやや電波の入りが悪く4.6Mbpsという結果に。一方、auとソフトバンクは安定した電波で10Mbps超えを記録。5丁目付近のビルとビルの間にある飲食店ではいずれのキャリアも比較的電波が安定していたものの速度には差が付き、数寄屋橋交差点ではほぼ互角という結果になった。
錦糸町は、古くからある雑居ビルが多い街。駅すぐのサウナではドコモが17.7Mbpsで1位となったが、高いビルに囲まれた背の低い雑居ビルではau優位という結果に。auは、駅ビル通りにある雑居ビルで31.6Mbps、風俗やマッサージ店が並ぶ通りで14.2Mbpsを記録した。
六本木は、普通の飲食店が多い芋洗坂からスタート。ビルが密集しているエリアではあるが、ここでもauが20.8Mbpsとよい結果を出した。さらに、ドンキホーテ前の過去に摘発があったビルでも53.1Mbpsを記録。大差を付けたauはビル内にもしっかり電波がきているようだ。その後、シネマート六本木方面にあるクラブ街へ向かうと、ドコモ41.4Mbps、au31.7Mbpsと引き続き2社が高記録をマークした。
渋谷は、古きよき飲み屋街「のんべい横丁」からチェック。山手線の高架を上に見上げつつ、小さな飲み屋で計測した結果はauが15.4Mbpsで1位。そこからセンター街方面へ向かうと、ドコモ6.3Mbps、au40.6Mbps、ソフトバンク37.8Mbpsと、若者に強いイメージの2キャリアが優位な結果に。ラブホテル街へ向かう道玄坂小路では、3キャリアが10Mbps超えのなか、ソフトバンクが15.2Mbpsで1位となった。
最後に新宿は、歌舞伎町を重点的に計測。撤去された歌舞伎町一番街入口のゲート地点では、ドコモ24.1Mbps、au22.3Mbpsと接戦に。さらに旧コマ劇場前広場(こちらも工事中)では今回の計測で最高値である55.4Mbpsをauが記録。ドコモも51.3Mbpsと負けじと高い数値を出した。海外からの観光客からも注目の高い「ロボットレストラン」付近のビルでは、3キャリアとも20Mbps超えのなか、auは41Mbpsでここでもトップとなった。
5大繁華街を比べると、最も夜人口が多い新宿が、各キャリアとも高い数値を記録していることに気づく。それだけ基地局の増設など、各社が電波改善対策に注力しているということだろう。冬のボーナスでiPhone 5s/5cに買い換えようと検討中の人は、こうした結果も、ちょっとだけ参考に検討してみてはいかがだろうか。 <取材・文・撮影/林健太>
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