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120億マイル(193億km)をたった37年で旅するなんて、すごいぞボイジャー!
1977年9月5日に地球を旅立ったボイジャー1号がとうとう太陽系を脱出した!…と言ってから脱出してないかもと訂正したNASAが、やっぱり脱出していた!…と再訂正し、世界におずおずながら感動が広がっています。
2011年暮れには宇宙の煉獄 target="_blank">に達したとお伝えしましたが、無事駒を進めているようですね。
ボイジャー1号の移動速度は人造のものでは史上最高の秒速10.72マイル(17.3km)。その超スピードで’79年には木星、'80年には土星を通過しました。
恒星間空間到達は宇宙探査の大きな大きな節目なので、本当に到達したかどうかをめぐる議論が何ヶ月も行ったり来たり続いたのも無理ないですよね。以下はNASAが12日に発表した動画ですが、結局、決め手は機体周辺のプラズマでした。
今年4月に太陽風と磁場の爆風が機体に到達して周辺にプラズマの振れを観測し、その音からプラズマの密度を測ってみたところ太陽圏通過段階の40倍の密度になっていることに気づいたんです。これで「恒星間空間に入ったんじゃ…」ということになって研究者たちが調べてみたら、なんと昨年8月12日の段階で既に入っていたことがわかったのですね。
ジョン・グランスフェルド(John Grunsfeld)NASA科学部門副長官はこう話しています。
「ボイジャーは前人未踏の領域に力強く足を踏み入れ、科学史上最も重要なテクノロジーの偉業のひとつを成し遂げ、人類の科学の夢と努力に新たな章を開いた」 「おそらく将来、深宇宙探査隊はこの我々が星間空間に送った初の使者ボイジャーに追いつき、この恐れを知らぬ宇宙船がいかにして彼らの旅に道を拓いたのか、その足跡を思うのであろう」
そうこうしてる間にもボイジャー2号が別の星目指して星間空間に猛スピードで向かっています。そちらの現速度は時速10万マイル(160934km)で、それだと4万年で到達する計算ですよ。
ボイジャーが捉えた星間空間の音も、どうぞ。
[American Geophysical Union, NASA 1, NASA 2]
ADAM CLARK ESTES(原文1、原文2/satomi)
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