打席に立っても、打つ気がまったくない。
中日が今年獲得したダニエル・カブレラ投手(32)は、7日のヤクルト戦で今季5勝目を挙げた。ケガで戦線離脱したこともあり、勝ち星は伸びていないが、203センチという長身から投げ下ろす150キロを超えるスピードボールを持つ潜在能力の高い投手だけに、来季も残留の可能性が高い。
しかし、カブレラは打撃にはまったく興味を示さない。今季、31打席に立ち、27打数1安打、0割3分7厘。なんと24三振を喫しているのだ(9月7日現在、記録は以下同)。うち、見逃し三振が15。バットを振るという意思すら感じさせない。1安打も、バントした打球が良いところに転がり、ヒットになったという偶然の産物だった。
三振÷打数=三振率を計算すると、8割8分9厘。いくら投手がヒットを打つことが珍しいとはいえ、ここまで三振する投手もそうはいない。
見逃し三振率は5割5分6厘が、いかに打つ気がないかを示している。
6月5日のオリックス戦では、2回の打席で珍しくスイングをすると、左脇腹を痛める。その後、投げ続けたが、5回途中に痛みを訴え、緊急降板。病院で検査すると、「肋骨骨折」と診断されていた。
普段、スイングをしないため、急な捻りが脇腹に影響を与えたのだろうか。
打席内で、まったく打つ気を見せないカブレラだが、若干の好影響もある。今シーズン、3つも四球を選び、投手の打撃成績の中で2位タイ(1位は山本昌の4)なのだ。
ストライクだろうと、ボールだろうと、一貫して振らないため、時折、四球を奪えるのだ。
とはいえ、その四球3つを合わせても、出塁は4。『9番・投手』はどのチームも安全パイであるが、ここまで打つ気ゼロだと、相手もラクだろう。
※写真は中日ドラゴンズ公式サイトより
【関連情報】
中日ドラゴンズ 公式サイト - 選手名鑑 カブレラ(投手)
http://dragons.jp/teamdata/players/d_cabrera.html3
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