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世界には日々幸せに暮らしている人々がいます。研究者のDan Buettner氏は数年間かけて、幸せな人々の生活に共通する特徴と、そこから私たちが学べることを研究しました。
Buettner氏の著作『Thrive: Finding Happiness the Blue Zones Way』では、デンマークやシンガポールといった幸福度の高いエリア「ブルーゾーン」での調査をもとに、生活の幸福度を高めるためのヒントが紹介されています。
通勤時間を短くする、リモートワークを検討する、職場により近い場所に引っ越す、仕事を変える、新しい仕事を始めるなど、幸福度を高めるためにできることはさまざまあります。
それでは、幸せな人々の生活に共通する5つの特徴を以下に紹介しましょう。
1.労働時間に制限を設ける
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Buettner氏は、仕事に費やす時間がある地点を超えると得られる恩恵は少なくなり、逆に家族と過ごす時間、趣味を楽しむ時間、スポーツをする時間、新しいスキルを身につける時間といった、生活の充実度を上げる活動ができなくなると説きます。
週末はパソコンを職場に置いておくといった小さな行動から、賃料の安い住まいに住み替えるといった大きな行動まで、できることはいろいろとあります。仕事に費やす時間がより少なく他のことに割ける時間が増えるほど、幸福度は上昇するのです。
2.通勤時間を短くする
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複数の調査結果によると、通勤は一日の中で最も嫌われている時間だそうです。全く同じ仕事に就いていて、職場まで徒歩通勤が可能な人とそうでない人を比較すると、徒歩通勤ではない人が徒歩通勤者と同レベルの幸福度を得るには収入が40パーセント増でならないとのこと。より快適に、より短い時間で通勤できるように工夫をするか、リモートワークを可能にしてもらうように上司に相談してみると良いでしょう。
3.休暇をしっかりとる
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ある研究によると、休暇の計画を立てるという行為から、実際に休暇をとるのと同じくらいの楽しみを得ることができるそうです。つまり休暇をとると、休暇期間と同時に、その計画期間を楽しむことができるのです。「ブルーゾーン」の住人の多くが、定期的な休暇の重要性を強調していますが、それは当然のことと言えるでしょう。
4.アフターファイブを楽しむ
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幸福度が高い人は社交的です。仕事のあとに人と交流することで、同僚との関係や職場以外のつながりを深めることができます。
今の職場に社外で社員同士が交流するという文化がなくても、同僚を誘って仕事のあとや週末に交流してみましょう。中には苦手な同僚もいるかもしれませんが、交流を深めることで、退屈な仕事をより楽しめるようになります。
今の同僚と交流を深めるというアイデアをどうしても受け付けられないのであれば、別の職場を探すことを検討するか、仕事と関係のない友人と過ごす時間を増やしましょう。人と交流する時間が多いほど幸福度が高まりますし、信頼のおける良い友人と過ごす時間は昇給と同じくらいの幸せをもたらします。
5.良い上司を見つける
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多くの人が良い上司を持つことの重要性を軽視しています。良い上司の下で働くことは、仕事を楽しむ上で最も重要な要素のひとつです。逆に、最悪な上司に当たれば、悲惨な日々を送ることになるのは確実です。
最悪な上司にぶち当たったら、新しい仕事を探した方が良いでしょう(もしくは別の部署に異動することを検討しましょう)。良い上司というのは、定期的にあなたにフィードバックを与え要望と期待することを明確に伝えます。また、あなたの仕事を理解しています。
こうしたアドバイスに対して、多くの人は「そんな、転職なんてできない」と言いますが、他にできることは、忌々しい上司が消えていなくなるのを待つことだけです。そんな職場で、幸せになどなれません。
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Buettner氏の本は「ブルーゾーン」の生き方を自分の生活に取り入れる方法を学べるだけでなく、その生活が実際どのように機能しているかを知る上で非常に参考になります。
デンマークやメキシコ、シンガポールといった幸福度が高い国における人々の暮らしぶりを知ることによって、今の仕事に追われている生活や休暇を断念している状態が「普通でない」ことが理解できるようになるはずです。
Jason Fitzpatrick(原文/訳:佐藤 ゆき)
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