
彼らにとっては宴の始まりの音なんですかね?
日々、エビ、クラゲ、イカなどお腹を空かせた海の生き物たちが、深く暗い海の底から海面へと上がってきます。そして彼らが海面に上がってきて獲物を食べてる音を、今回初めて海洋生物学者たちが収録しました。一体どんな音なんでしょうか。
神秘的な音かと思いを馳せていましたが、どっちかといえば調子の悪いエアコンみたいな音ですよね。音楽的におもしろいサウンドではないかもしれないですが、生物学的にはかなり魅力的なサウンドなんだそうです。
世界中でおよそ10億トンいる中深海水層の生き物たちは、海面下200〜1,000mから植物プランクトンが豊富な海面へ、お腹を空かせた天敵を避けるため毎日夜間に移動します。そして明け方ごろまでには、深海の暗闇へと戻っていくのです。
この海の生き物たちの大移動イベント、実は海洋系の食物網と惑星の炭素循環にとって大きな役割をしているんです。普段は一握りの生物学オタクがこのサウンドに注目してるだけですが、これを今聞いたあなたは数少ないラッキーな人ですよ!
魚たちによって作り出されるこの低周波音(300〜900Hz)は、背景雑音より3〜6倍も大きな音で、毎日1〜2時間起こります。高性能なオーディオ機器があればこの音を拾えるようです。でも、科学者のみなさんも何のためにこのうめき声のような音を彼らが出すのかというのはわからないとのこと。もしかすると「いただきます」とか「ごちそうさま」の合図なのかもしれませんし、自分たちに寄ってくる天敵への警告音なのかもしれません。どちらにしても、海は広くてまだまだ未知の不思議なことがいっぱいです。
Source: AGU News
Maddie Stone - Gizmodo US[原文]
(リョウコ)
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