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都内で働く30~40代サラリーマンの3人にひとりが「自分は仕事うつ」!

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夏バテなのか夏休みボケなのか、最近、「仕事に行くのがイヤだなぁ……」と暗~い気持ちになっている人はいないだろうか。そんな人は、“仕事うつ”を疑ったほうがいいかもしれない。

仕事うつとは、「仕事が原因で気持ちが沈みやすくなる症状」のことで、アフター5や休日に遊んでいるときは元気一杯なのに、仕事のことを考えたり、仕事をしていると気分が落ち込んでしまうという、やっかいな状態だ。

この仕事うつ、実は他人事ではない。今年8月、トレンド総研(東京都渋谷区)が都内のオフィスに勤務する30~40代の男性300人を対象に、「仕事」に関する意識・実態調査を行なったところ、「自分が“仕事うつ”だと感じることはありますか?」という問いに対し、なんと36%の人が「ある」と回答しているのだ。

30~40代サラリーマンの3人にひとりが「仕事うつ」だなんて、ニッポン経済、大丈夫か!?と心配になってしまうが、精神科医の名越康文氏がその理由を説明する。

「30~40代は、仕事における責任も大きくなり、“働き盛り”と言われる世代です。しかし一方で、目標を見失ったり、行き詰まりを感じやすくなるタイミングでもあります。仕事をバリバリやればやるほどむなしくなり、『こんなに働いて何の意味があるのだろう』『自分はこの先、どうなりたいのだろう』と、“アイデンティティ障害”の状態になってしまうのです。こうした行き詰まりを自覚すると、強いストレスを感じたり、すぐに気持ちが沈んだりと、うつ状態に陥りやすくなってしまいます」

特に、仕事一筋でがんばってきたマジメな人ほど、仕事うつになりやすいという。さらにもうひとつ、発症と関連がありそうな要因がある。それは仕事中の「休憩」だ。

調査結果によると、「あなたは十分に休憩がとれていると思いますか?」という問いに対し、「そう思う」と答えた人は、自分が仕事うつだと自覚している人たちのグループだと38%しかいなかったのに対し、仕事うつだと思っていない人たちは68%。言い換えると、仕事うつを回避している人ほど、十分な休憩をとっているということが分かる。



前出の名越氏も、休憩の重要さを語る。

「気分が落ち込んでいるときは、気持ちに余裕がなくなっていることが多い。そのため、仕事から一時的に離れて、気分を切り替えることが重要になってきます。長期休暇をとるのはなかなか難しいでしょうから、そのぶん、毎日の仕事中にこまめな休憩をとって、気持ちをリフレッシュさせることが大切です」

ちなみに、「1日あたりの休憩時間」は、仕事うつだと自覚しているグループが「37.0分」、自覚していないグループは「34.7分」。つまりリフレッシュできているかどうかは、休憩時間の「長さ」ではなく、何をしているかの「質」のほうが重要だと推測できる。

仕事うつになりやすい人は、オンとオフの切り替えが上手にできない人といえるのかもしれない。そこで名越氏が、仕事中のオススメの休憩法を教えてくれた。

「気分を切り替える上では、仕事中と異なる刺激を与えるといいでしょう。まずオススメなのが、ちょっとした体操。肩甲骨をゆっくり回して動かしたり、背中に手を回して合掌をしたり、また足首を左右に10回まわすだけでも、かなりの筋肉を使ってリフレッシュします。

また、何か飲み物を飲むというのも有効です。飲み物の味や香りが気分を切り替えてくれます。例えば多くのサラリーマンが飲んでいる缶コーヒーも、香りが気持ちをリラックスさせてくれるほか、苦味や甘さなどの味覚が気分の切り替えにつながります」

休憩もとらずデスクにかじりついている人が仕事熱心だなんて、古い考えは捨てたほうがいい。仕事はバリバリして、そして堂々と休憩する、これが精神的にもいい仕事をする上でも重要なのである。

(取材・文/週プレNEWS編集部) 【関連記事】
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