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ちっとも「えっち」じゃない人気ブログ『ひきこもり女子いろいろえっち』は、格差社会を繋ぐパイプだ!

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今、あるブログが静かに話題を呼んでいる。20代ひきこもり系非正規女子を自称するミカサさん(『進撃の巨人』の登場人物ミカサみたいな髪型だったから、とのこと)が書く『ひきこもり女子いろいろえっち』がそれだ。

その中身は、ある店舗でアルバイトとして働きながら、その同僚たちや客とのやりとりを通して思ったことを淡々と綴る、というもの。そんなブログならちょっと探せば山ほどありそうなものなのだが、他のブログと一線を画すのは、そこに記される彼女を取り巻く現実の酷薄さと、それに対する極めて聡明な対峙の仕方だ。

『ひきこもり女子いろいろえっち』が最初に大きく話題となったのは、コンビニでアイスのケースに入った写真をアップして炎上する若者たちの事件について触れた「私のいる世界」( http://luvlife.hatenablog.com/entry/2013/08/07/221155 )という記事だ。

ここで彼女は、同事件について書かれた他のブログから「低学歴の世界」という言葉を引き、自身の境遇と重ねて、こうした事件を引き起こしてしまう側の、世間的には非常識とされてしまう「低学歴の世界」の側の「常識」について書いた。これが自分たちの常識だと開き直るのでは決してなく、低学歴の世界に取り残されてしまう人々を、そうじゃない世界へとパイプを繋げて欲しい、と。

実際、『ひきこもり女子いろいろえっち』のほかの記事を読んでいても、我々には非常識に見えるけれど彼ら彼女らにとっては日常的かもしれない出来事がいくつも紹介されている。

限定された人間関係だけでできあがった閉塞的な世界。いじめで自殺してしまいそうな中高生に「学校だけが全世界じゃない」と励ましても、こうした記事を読むと、卒業後も窮屈なままの世界観にとらわれたままの人々も少なくないのだろうと推測せざるを得ない。

しかし彼女はパイプを繋げて欲しいと声をあげるだけあって、世界の広さを認識できているし、ブログ開設からわずか二カ月の間にコメントやトラックバックで他者の意見をきちんと読み込み、明らかにネットというパイプを通してこれまでの自分の世界から踏み出そうとしている。

そしてまた「低学歴の世界」にいない我々がこれまでDQNなどとと見下してきちんと話し合わなかった相手を理解するパイプも、例えほんの一部であっても、彼女の言葉を通して繋がりつつある。

本人的にはこうして取り上げられるのは不本意かもしれないが、分断されていた世界に相互理解を促す親善大使として、ミカサさんにはこれからもブログの更新を続けていただきたい。そしてそれ以上に、彼女のこれからの人生に光明が差すことを願う。

(田中 元)

※写真は『ひきこもり女子いろいろえっち』より

【関連情報】
ひきこもり女子いろいろえっち
http://luvlife.hatenablog.com/

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