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くすぶる統一球問題 選手もファンも怒る中、NPBはどうするべきか

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去年と比べて、打った球の飛距離が軒並み伸びていないか? ホームランの数がやけに多くないか? プロ野球に興味がある人なら、誰もが気づいていたであろう。監督やコーチ、そして選手が気づいていたのは、言うまでもない。日本野球機構(NPB)が今季から統一球を、飛びやすいタイプのものに変更していた件である。

「飛びやすい球」にするのは結構だ。しかし、それをNPBが隠していたのがいけない。それも、統一球を生産するミズノ社に箝口令を敷くなど、隠蔽工作までしている。前季に使用した「飛ばない球」は、今季のオープン戦で在庫を使い切り、開幕からひっそりと「飛びやすい球」に変更していた。

この件についてダルビッシュ有が「先に絶対言わないといけない。(選手の)生活というか、(出来高払いなど)お金の面でも大きく変化が出る」と日刊スポーツにコメントしている(2013年6月13日付)。統一球の質を知ることは、選手にとって生活に直結する重要な問題でなのある。

「飛びやすい球」を使うと、打者が有利になる。打者が有利になれば、投手の防御率が下がる。プロ野球選手の給料は、基本的に出来高制だ。とくに投手の場合、統一球の変更を知らぬまま、「飛ばない球」を使っていた昨年の成績と単純に比較されたら、たまったものではない。

投手が「なぜか、よく打たれるようになった」のと、「統一球が『飛びやすい球』に変わったから、打たれる機会が増えた」のでは大きな違いがある。NPB側だって、そんなことはよく分かっていたであろう。にもかかわらず、開幕してから二カ月半も経過してから「飛びやすい球」への変更を明らかにしたのは、なぜなのだろう。

選手もファンも怒っている。この怒りを鎮めるためにNPBがすべきことは、統一球を変更し、それを隠蔽し続けた理由を、できるだけ早く、正確に説明することだ。

(谷川 茂)

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